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次号予告 「新潮」6月特大号
             特別定価950円

川端康成生誕百年
 川端康成の生誕百年を記念する特集は、未公開資料の
発表(幻の小説草稿六篇、荷風との往復書簡、「たんぽ
ぽ」創作ノート、戦後日記、講演記録「源氏物語と芭
蕉」)をトップに、作家論(井上義夫「記憶の歩み──
『川端康成』の誕生」)特別エッセイ(田久保英夫、秋
山駿)海外の川端康成(英米仏独露中韓)アンケート川
端文学この一冊、座談会「川端賞の四半世紀」(水上勉、
竹西寛子、川端香男里)など。ノーベル賞受賞後まもな
い作家の自殺から時を置いた今、その比類の無さは一層
神秘的な光茫を帯びてきました。
 小説は、進境著しい角田光代氏の「眠る舟の住処
(仮)」一五〇枚に御注目を。関係の不可能性に苦しむ
現代女性の内面を静謐な筆致に描いて、あえかな戦慄を
呼びおこす傑作。短編は筒井康隆「豪族の谷間」と村田
喜代子
「毒穴」。今年度の三島由紀夫賞の候補作六篇も発表さ
れました。
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)