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「新潮」8月号予告
             定価900円

村上春樹氏登場
「ねじまき鳥クロニクル」以来、実に五年ぶりで村上春
樹氏が本誌におめ見えします。「UFOが釧路に降りる」
四〇枚。「アンダーグラウンド」が、地下鉄サリン事件
の被害者の丹念な談話録であったのに対して、こちらは
阪神淡路大震災に遭遇して心身ともに深手を負った人々
のその後を追求する連作小説の第一回。小説は、ほかに
中薗英助氏「南蛮仏」一一〇枚、岡田睦氏「ぼくのヰタ・
セクスアリス」一二〇枚等。
 対談は豪華二本立て。新都知事石原慎太郎氏vs.福田
和也氏は、文武両道への意欲をめぐって。「新々百人一
首」を完成した丸谷才一氏vs.大岡信氏は、王朝以来の
伝統である詞華集をめぐって。
 先頃、蜷川幸雄氏演出のチェーホフ「かもめ」に出演
して、ニーナを誘惑する通俗作家トリゴーリンに扮した
筒井康隆氏の長編評論「トリゴーリンという男」六〇枚
も、お見逃しなく。
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)