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特集 源氏物語

新潮 2008年10月号

(毎月7日発行)

特別定価996円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2008/09/06

発売日 2008/09/06
JANコード 4910049011089
定価 特別定価996円(税込)

◆◆特集 源氏物語◆◆
【新訳・超訳 源氏物語】
・夕顔/江國香織
・若紫/角田光代
・末摘花/町田 康
・葵/金原ひとみ
・須磨/島田雅彦
・柏木/桐野夏生
【対談】紫式部という小説家/橋本 治+三田村雅子

【特別随筆】
・源氏物語とわたし/瀬戸内寂聴
・千年紀の物語成立――北山から、善見太子、そして常不軽菩薩/藤井貞和
・比較みたいなこと/田中慎弥

◆電気馬/津島佑子

◆妖談/車谷長吉

◆一対の牙/新元良一

◆ファントム、クォンタム(第三回)/東 浩紀

◆◆アジアに浸る Soaked in Asia [第六回 モンゴル]◆◆
・男の三つのお話/ジャンビーン・ダシドンドグ
・モンゴリアン飛行/高樹のぶ子
・切実に求められる物語=モンゴルSIA/高樹のぶ子

〈かたり〉あるいは反共同体的共同体の声――大江健三郎と中上健次/小林敏明

■わが戦前―平成年間の感情、思想、文芸― 第二十回/福田和也

■生き延びるためのアメリカ文学(八)/都甲幸治
 B級小説の快楽――ジョナサン・レセム『あなたはまだ私を愛していない』

■四方田犬彦の月に吠える(十)[文化月評]/四方田犬彦

■連続するコラム(20) 鹿野武一をめぐって[完結]/山城むつみ

■見えない音、聴こえない絵(56)/大竹伸朗

■新潮
・狸角の研究/池内 紀
・ミッション・スクール/片山杜秀
・資料の読み方/鳥居 民
・速く、遅く/羽田圭介

■本
・倉橋由美子『酔郷譚』/赤染晶子
・橋本 治『夜』/斎藤 環
・大友良英『MUSICS』/椹木野衣
・R・パワーズ『われらが歌う時(上・下)』/武田将明
・小野正嗣『マイクロバス』/野崎 歓
・宇野常寛『ゼロ年代の想像力』/福嶋亮大

■連載小説
・幸福の森(十)/加賀乙彦
・カデナ(十七)[完結]/池澤夏樹
・太陽を曳く馬(二十三)[完結]/高村 薫

■連載評論
・高畠素之の亡霊(十)/佐藤 優
・現(うつつ)な像(十)/杉本博司

◆第40回《新潮新人賞》予選通過作品発表

◆第41回《新潮新人賞》応募規定

編集長から

特集 源氏物語
◎美しき皇子のあまたの煌く恋、嫉妬と裏切り、栄光と挫折、権力と孤独、老い、そして死――源氏物語には「小説」のすべての要素がある。千年紀を機に「特集 源氏物語」をお届けする。その目玉として、現代を代表する六作家に各一帖を〈新訳・超訳〉していただいた。江國香織氏「夕顔」、角田光代氏「若紫」、町田康氏「末摘花」、金原ひとみ氏「葵」、島田雅彦氏「須磨」、桐野夏生氏「柏木」。その面白さと多様性は特筆すべきものとなった。千年の時を越えた、彼らと紫式部との見事なコラボレーションだ。あわせて三田村雅子氏と橋本治氏の対話、瀬戸内寂聴、藤井貞和、田中慎弥各氏の特別随筆により、作品と作者の多彩な姿に迫った。百頁を超える総力特集をぜひお楽しみいただきたい◎高村薫氏『太陽を曳く馬』、池澤夏樹氏『カデナ』が連載完結。源氏物語から千年の後に、確かな脈動を続ける日本文学の〈今〉がここにある。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞