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【哲学鼎談】現代人は「仏教」に何を求めているのか

新潮45 2010年10月号

(毎月18日発売)

特別定価901円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2010/09/18

発売日 2010/09/18
JANコード 4910049371008
定価 特別定価901円(税込)

【哲学鼎談】
内田樹×名越康文×釈徹宗(浄土真宗本願寺派如来寺住職)
現代人は「仏教」に何を求めているのか
三賢者が語り尽くす「“苦”から解き放たれる知恵」

【特別企画】「“幽霊老人”社会」狂騒曲

◆いまだ死亡未確認! 伝説の幽霊老人「阿部定」を追う/上條昌史

◆天皇家の御威光と「幽霊老人症候群」ニッポンの病/石堂淑朗

◆どこがめでたい長寿大国、安楽死こそ最高の老人福祉/野坂昭如

政界秋の陣突入! 小沢一郎が「成仏」する日/岩見隆夫

◆外務省に告ぐ【特別篇】私だけが知る「菅・小沢戦争」の内幕
 肉を絶って20年! 畏るべきは小沢一郎の権力欲/佐藤優

◆マネーという妖怪が世界を亡ぼす/菊池哲郎

◆大幹部激白! 民主党と山口組/一橋文哉

【新連載】閻魔堂の吹き流し *卑しき正体見たり/山本一力

【特別対談】妻に先立たれるとき/川本三郎vs.垣添忠生(日本対がん協会会長)
がんで最愛の妻を失ったとき、いかなる喪失感が襲ってきたか。そこから立ち直る術とは。

【達人対談】クジラの達人/秋道智彌vs.ビートたけし

【特集】〈読書の秋に捧げる!〉
「発禁本」の最新研究

◆エロスはどう描かれたか~「発禁本の歴史」大研究/生方智子

◆文豪たちの性表現――私の官能的文学体験/小谷野敦

◆幻のポルノ! 二大「奇書」全文掲載 解説/編集部
 ・『四畳半襖の下張』[伝]永井荷風
 ・『赤い帽子の女』[伝]芥川龍之介

■■特別付録CD■■
【完全復刻版】“幻の発禁本”
◇『四畳半襖の下張』 ナレーション/大川智子
 女性ナレーターが全文朗読! 艶声で甦るエロスの世界をご堪能下さい
◇「四畳半事件と裁判闘争を語る」/野坂昭如

[第九回]新潮ドキュメント賞発表 受賞作……『リハビリの夜』熊谷晋一郎
[選考委員]櫻井よしこ/福田和也/藤原正彦/保阪正康/柳美里

◆限界家族 二〇一〇年・秋/岩井志麻子

【巻頭コラム】風が時間を *80歳のニューヨーク行き(4)/徳岡孝夫

【短期集中連載】オバマが救えないアメリカ
 *日本の「未来」を映す移民大国の苦悩〈最終回〉/林壮一

【短期集中連載】なにものでもなかったひと 辻まこと伝
 *本物の「居候」〈最終回〉/駒村吉重

◆おんな41歳、日雇い稼業どん底渡世〈最終回〉/山崎マキコ

◆試験勉強なんのため?/里見清一

◆「桜田門外の変」烈士子孫の150年/日高恒太朗

◆医者が暴露する 病気は作られる、新薬とともに/浜六郎

[連載]
◆作家の日常、私の仕事 「含みと羞恥の欠如」/曽野綾子
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆人生の星の時間 陸奥宗光/福田和也
◆道聴途説/外山滋比古
◆昭和の特別な一日 *日本橋には空がない(その1)/杉山隆男
◆プロ野球血風録/坂井保之 企画・構成/玉木正之
◆科学の興亡/竹内薫
◆現代に宿る神々を求めて/山村明義
◆人生是全て泣き寝入り/村野まさよし
◆純粋異性批判/中島義道

■書物の森

■シネマ・ブレイク

[グラビア]
◆日本再発見
◆【シリーズ】乗り物で巡る世界の暮らし10/小松義夫
◆【連載】この盃を受けてくれ 第七回/小平尚典

岩瀬達哉氏「松下幸之助 策謀の昭和史」、歌代幸子氏「私と母」、上條昌史氏「シリーズ『昭和』の謎に挑む」、豊田正義氏「根性を忘れた日本人へ」は、今月休載します。

編集長から

エロスはどう描かれたか
幻の「発禁本」を完全復刻!
 閉塞感に覆われた時代ゆえか、今また仏教が大きなブームを呼んでいます。人々は仏教に何を求めているのか。今月の目玉はこの命題を巡る鼎談。『日本辺境論』の著者、内田樹氏と鋭い論考で人気の精神科医、名越康文氏、浄土真宗本願寺派如来寺住職の釈徹宗氏が徹底議論。三賢者が伝授する「苦悩から解き放たれるための“知恵”」に疲弊した魂が救われます。
 特別企画は、日本中で噴き出した所在不明老人問題を扱った「『“幽霊老人”社会』狂騒曲」。最も有名な幽霊老人で、生きていれば105歳となる、あの「阿部定」の行方を追ったノンフィクション・ライター上條昌史氏の「伝説の幽霊老人『阿部定』を追う」は必読ものです。
 今月の付録CDは、警視庁に猥褻罪で摘発された“幻の発禁本”『四畳半襖の下張』。永井荷風の作と伝えられる、曰くつきの“奇書”を女性ナレーターが全文朗読。艶声で甦るエロティシズムの世界をご堪能下さい。

新潮45編集長 宮本太一

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞