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【特集】「最も危険な政治家」橋下徹研究

新潮45 2011年11月号

(毎月18日発売)

特別定価827円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2011/10/18

発売日 2011/10/18
JANコード 4910049371114
定価 特別定価827円(税込)

【特集】「最も危険な政治家」橋下徹研究

・孤独なポピュリストの原点/上原善広
・大阪府知事は「病気」である/野田正彰
・机上の空論だらけのインチキ政策/薬師院仁志
・盟友・紳助が抱える時限爆弾/一橋文哉

【手記】東日本大震災
すべてを失って考えたこと/黄川田徹

◆野田総理は小松帯刀に学べ/山内昌之

◆国の死に方5 チェルノブイリ事故とグラースノスチ/片山杜秀

◆世界中に「ネトウヨ」がウヨウヨ/濱野智史

【ルポ】一斗缶4個の人生/中原昌也

【特別対談】記憶はその都度つくられる/福岡伸一vs.朝吹真理子

◆グラウンド・ゼロに見る「復興の失敗学」/岡田浩之

◆サンフランシスコが中国人に支配される日/河添恵子

◆辛亥革命百年「親日派」が動かした辛亥革命/譚ロ美(タン・ロミ)

【新連載】
・ピアニストだって冒険する *レフ・ブラセンコ/中村紘子
・昭和の子供だ君たちも/坪内祐三
・放射能と暮らす *正義はとっても困る/玄侑宗久

【特別対談】なぜ日本人はかくも堕落したのか/石原慎太郎vs.福田和也

【好評連載】弟宮 第二回 *明治が終わった日/竹田恒泰

◆兵士は起つ 第二回/杉山隆男

◆[記者匿名座談会]ジョブズの死、小沢の「政治的死」

【新連載】新世界文学名作選1/高木亮

【達人対談】大相撲の達人/大鵬幸喜vs.ビートたけし

◆医者にとっての「勝ち負け」
 「敗戦処理」という最重要課題(その2)/里見清一


◆田老物語 巨大防潮堤と「日本の近代」 第二回/高山文彦

◆福島の証言 第二回/和合亮一

◆復興への道「国道45号線」をゆく/稲泉連
 第三回*宮古市〈3〉 地域の力


◆反・幸福論 第十二回/佐伯啓思
 *日本は本当に独立国か


◆人間関係愚痴話 第六回/曽野綾子
 *故郷のために歌うか


◆人生の星の時間 藤波言忠/福田和也

◆〈巻頭コラム〉風が時間を/徳岡孝夫
◆閻魔堂の吹き流し *なんたる愚行!/山本一力
◆道聴途説/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆名門と国家 *暗黒の時代へ/徳川家広
◆おとこのるつぼ *ハゲに怯える/群ようこ

■書物の森

■シネマ・ブレイク

[グラビア]
◆熔解する政治/田中和義
◆地球生き物語 第2回*ニホンザル/福田幸広

編集長から

危険な政治家
 国会議事堂はこの十一月で七十五周年を迎えます。明治天皇の「国会開設の詔」以来、約五十年の曲折を経て完成したものですが、皮肉にも竣工式を迎えた時には政党内閣時代は終わりを告げ、軍部台頭と翼賛政治の波が押し寄せていました。
 今また政党政治への幻滅と不信が世を覆うなか、「次」に立ち現れるものは何か。その答えの一つが、橋下徹大阪府知事の存在なのだと思います。テレビで培った人気を背に独善的な施策を次々繰り出す様は、単なるやけくそな破壊者にしか見えませんが、それが圧倒的な支持を得る現実。そんなわけで今月は「『最も危険な政治家』橋下徹研究」という特集を組んでみました。特に丹念な取材で橋下氏の実像に迫った上原善広「孤独なポピュリストの原点」は必読。
 このほか石原慎太郎・福田和也「なぜ日本人はかくも堕落したのか」、福岡伸一・朝吹真理子「記憶はその都度つくられる」の二大対談もお見逃しなく。

新潮45編集長 三重博一

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞