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【特集】人生後半戦の生き方

新潮45 2012年2月号

(毎月18日発売)

特別定価880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2012/01/18

発売日 2012/01/18
JANコード 4910049370223
定価 特別定価880円(税込)

【特集】人生後半戦の生き方

・「意識」から「身体」へ返れ/養老孟司
・もっと「祝福の言葉」を!/内田樹
・めざすべき理想の日々/片岡義男
・悟ってたまるか!/中村うさぎ
・「生と死」を見つめた季節/三國連太郎

【特別手記】[短期集中連載◇1]
めぐみを取り戻すのは今しかない/横田早紀江

◆金正恩は「首領の座」を継承できるか/平井久志

◆ロンドンで走るために いざ、勝負の年!/野口みずき

◆琴奨菊、稀勢の里、早く横綱になれ/白鵬翔

【新春特集】「本屋」は死なない

・芳林堂がめざした「理想の書店」/石橋毅史

・[書店匿名座談会]「技術」と「工夫」でまだまだ活路はある!

【ミニエッセイ】「私の好きな本屋」
室井滋/松浦弥太郎/中島京子/堀江敏幸/穂村弘/川上弘美/菊池雄星/原武史/柳家喬太郎/山本容子/小谷野敦/童門冬二/華恵/樋口真嗣/川原泉/柳澤秀夫


・「幸福な事故」を誘発する場所へ/幅允孝

・電子本はむしろ「かたい本」から/津野海太郎

【特集】原発を考える補助線

・六ヶ所村エレジー/駒村吉重
・一律「40年制限」は非現実的! 全原発54基総点検/添田孝史
・石炭が輝いていた昭和/大河内直彦
・【対談】「反原発」という人生/小出裕章vs.佐伯一麦
・歴史発掘 正力の狙いはプルトニウムだった/有馬哲夫

◆日本はなぜ「金正日の死」をつかめなかったか/黒井文太郎

◆自由貿易は民主主義を滅ぼす/中野剛志

◆リテラシーと内輪ウケ/里見清一

◆[記者匿名座談会]地域政党と「第三極」の芽

◆「青春歌謡映画」一瞬の光芒 舟木一夫・和泉雅子コンビの60年代/久間十義

◆もはや春画を超えている! 異能の浮世絵師「歌川国芳」/狩野博幸

◆死を呼ぶ女(下) 大阪淀川保険金殺人事件/小野一光

【達人対談】統計学の達人/神永正博vs.ビートたけし

◆弟宮 第五回
 *天皇と弟宮たちの孤独/竹田恒泰


◆石の虚塔 第二回/上原善広

◆昭和の子供だ君たちも 第四回/坪内祐三

◆放射能と暮らす 第四回
 *面子と慈愛のはざまで/玄侑宗久


◆兵士は起つ 第五回/杉山隆男

◆田老物語 巨大防潮堤と「日本の近代」 第五回/高山文彦

◆復興への道「国道45号線」をゆく/稲泉連
 第六回*気仙沼市〈3〉 孤立地区


◆国の死に方 第八回
 *「一億火の玉」と戦時特殊損害保険/片山杜秀


◆反・幸福論 第十五回/佐伯啓思
 *開国と維新の精神


◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話 *親は要らないという人種/曽野綾子
◆「共死」を想え 最終回/山折哲雄
◆閻魔堂の吹き流し *技を残す/山本一力
◆〈新装コラム〉右顧左眄 *アシはヨシなり/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆おとこのるつぼ *「浮気はその日の出来心」/群ようこ
◆人生の星の時間 犬養木堂/福田和也
◆Review
 [読書日記]小川真司
 [インタビュー]湯山玲子
◆切り絵パロディ 新世界文学名作選4/高木亮

◆表紙 東京ゲートブリッジ/広瀬達郎
◆扉 天花/高木亮
◆地球生き物語 第5回*フロリダマナティー/福田幸広


編集長から

「行きつけの本屋さん」のような雑誌
 書店の楽しみが「思いがけない本との出会い」にあるとすれば、あらゆるテーマが詰まった総合月刊誌は、まさしく「良き書店のようなもの」と言えるかもしれません。気になる見出しで手にとる。すると、お目当ての記事以外に、今まで読んだことない筆者の切れ味鋭い文章や味わい深い読み物が並んでいる――。そんな出会いの喜びに満ちた、つい毎日のぞいてしまう「行きつけの本屋さん」のような、クセになる雑誌を作りたい。
 そう考えているからというわけではありませんが、新春特集は「『本屋』は死なない」。「好きな本屋」をめぐる各界十六人のエッセイなど、まさに「幸福な出会い」をお楽しみに。
 ほかにも特集「人生後半戦の生き方」や、横田早紀江さんの特別手記など、読み応えある記事が並びました。特集「原発を考える補助線」の一つとして、原発導入にまつわる秘話を掘り起こした有馬哲夫氏「正力の狙いはプルトニウムだった」にもご注目を。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2012年2月号より)

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞