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特集【医療小説事始】久坂部羊/仙川 環/知念実希人/藤岡陽子/小笠原慧

小説新潮 2015年6月号

(毎月22日発売)

930円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2015/05/22

発売日 2015/05/22
JANコード 4910047010657
価格 930円(税込)

特集【医療小説事始】

◆久坂部羊/予告された安楽死の記録
――安楽死を遂げた妻に遺言があった? 数多の証言で得た真実とは

◆仙川 環/報酬
――看護部の給与体系が変わるらしい。収入増を期待した清香だったが

◆知念実希人/迷い込んだ呪い 統括診断部の事件カルテ
――あなたはまだ許してくれないの――原因不明の激痛に苦しむ秋恵は

◆藤岡陽子/木曜日の憂鬱
――毎週暗い顔で公園にいる男の子。佳澄は悩む自分と重ね合わせ

◆小笠原慧/潔癖症 メンタルクリニック物語
――外出のたびにシャワーが必要な不潔恐怖の患者、その真の原因は……

第四回「日本医療小説大賞」決定発表
[受賞の言葉、選評]海堂 尊/篠田節子/久間十義
[受賞作(抄録)] 上橋菜穂子『鹿の王』
ブックガイド 二〇一四年医療小説総括 杉江松恋

【新連載】
◆西村京太郎/神戸より愛をこめて 神戸電鉄殺人事件
――みなとみらいで突如失踪した美人女優。六本木のマンションを調べると、今まではなかった神戸の写真が三枚見つかり――

【連載第二回】
◆逢坂 剛/鏡影劇場
――マドリードで入手した謎の古文書。散見されるある文字に導かれ

◆角幡唯介/ある鮪漁師の漂流
――再び漂流し失踪した鮪漁師を追い求め、著者は妻の元を訪れるが

◆柚木麻子/BUTTER
――一方的に打ち切られた面会。それでも里佳は梶井の指示に従い……

【好評読み切り短編】
◆芦沢 央/絵の中の男
――あの絵についてお知りになりたいですか? あの「呪いの絵」の?
◆古谷田奈月/ライティのしたこと
――大学に入って二ヶ月、ついに運命の人に出会った――はずが……

【連載コラム】
◆本の森
――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介。
<仕事・人生〉吉田大助/〈医療・介護〉杉江松恋/〈ホラー・ミステリ〉村上貴史

【好評連載小説】
赤川次郎/7番街の殺人
朝井まかて/眩―くらら―
伊吹有喜/カンパニー
木内 昇/球道恋々
京極夏彦/ヒトでなし 最終回
近藤史恵/スティグマータ
今野 敏/去就 隠蔽捜査6
柴田よしき/最後の選択XII 名前のない古道具屋の夜
谷村志穂/アンクランプ
月村了衛/カーガー 最終回
楡 周平/ラストフロンティア
原田マハ/暗幕のゲルニカ
三羽省吾/ヘダップ!
諸田玲子/風聞草墓標

【連載エッセイ】
北村 薫/うた合わせ
柴門ふみ/大人恋愛塾
酒井順子/源氏姉妹(しすたあず)
佐藤 優/落日の帝国 プラハの憂鬱
二階堂ふみ/只今 文筆修業中
ペリー荻野/ちょんまげ ザ・バトル
第三十四回「新田次郎文学賞」決定発表
第三回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告/編集後記

編集長から

来たるべき危機に備えるために
 いつまでも元気でいられるわけではない。そんな当たり前のことを実感するのは、実際に病や怪我に倒れてからである。
 そうして「身近」な存在になって始めて、人は医療と本格的に向き合うのだろう。だが、それでは病との戦いに出遅れてしまう可能性がある。
 あてもなく医学書を読むことは難しく、出来れば楽しく、来たるべき危機に備えたい。
 最適なのは、「医療小説」を読むことである。医療をテーマにして描かれた小説は、今や一大ジャンルに成長している。
 もちろん、すぐ自分の役に立つことばかりではないだろうが、そうして、ある意味楽しみながら得た知識は、長く記憶に留まり、いざというときに浮かび上がってくるのではないだろうか。
 難しそうだから、と敬遠してきた人にこそ、今月の特集「医療小説事始」を読んでいただきたい。医は遠くにあるものではなく、自分の側に寄り添っているものだと気づくはずだ。


小説新潮編集長 新井久幸

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小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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