現代のニケーア(イズニク)の地図と写真
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ニケーア


 コンスタンティノープルで合流した諸侯率いる第一次十字軍が、小アジアに入り、最初に本格的な戦闘が行われた地。コンスタンティヌス大帝が最初の公会議を開催した都市として知られるが、この時代の小アジアのほとんどの都市は、支配者とその下の戦士階級はセルジューク・トルコ人が占めていた。

「この古都の領有には関心はなかった諸侯だが、ニケーアをそのままにして先に進むわけにはいかなかった。未知の地である小アジアを北西から南東に踏破しなければならない以上、背後は心配のない状態にしておく必要がある。ニケーアを、イスラムの側に残していくわけにはいかなかったのである」(『十字軍物語1』72ページ)