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芸術新潮メールマガジン 2018/04/25
2018年5月号(特別定価1780円)4月25日発売
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編集長から
古代から現代まで
最強の日本絵画100
 3月上旬、新たな国宝として《日月山水図屏風》指定の答申がなされた。今月号の表紙として進行中の作品だったので、驚くやら、嬉しいやら。そもそも、どの作品を表紙にするか侃々諤々。いかんせん特集は、1500年におよぶ日本の絵画史から、絶対に見ておきたい100点を選ぶという企画。傑作ぞろいなのだ。選者は、美術史家の山下裕二氏がチーフを務め、泉武夫氏、狩野博幸氏、野地耕一郎氏と各時代のスペシャリストをゲストに迎えた。出来がよくても中国絵画そのままの、日本的に消化されていない作品は除外しよう、乳白色が印象的な藤田嗣治の裸婦はフランス人のために描いたフランス絵画――等々、日本絵画をどう定義するか、に立ち戻りながらの作業。そうして絞り込まれた古墳壁画から現代までの名作を通覧すると、時代背景が画題や表現に大きく影響を与えてきたことも見えてくる。
 好評連載「中野京子が読み解く画家とモデル」は、ベラスケスに注目。お楽しみに。
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最新号PICK UP
名品中の名品から、アッと驚く隠し球まで
 表紙の絵は、大阪の金剛寺にある《日月山水図屏風》の部分。室町時代のやまと絵の名品で、本特集の選者である山下裕二氏と狩野博幸氏が口を揃えて「なぜ国宝にしないのかわからない」と話していたものでしたが、なんとその後、国宝に指定されることが決まりました(ちなみに5月6日まで東京国立博物館の常設展示室内に展示されています)。[→]全文を読む
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左上から時計回りに、山下裕二氏、狩野博幸氏、泉武夫氏、野地耕一郎氏。
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目次

【特集】永久保存版 これだけは見ておきたい
最強の日本絵画100

チーフナビゲーター 山下裕二

最強の日本絵画100 所蔵マップ
グラフ
巻頭言
日本絵画史をアップデートする 文 山下裕二

第1章
古代~中世前期
みほとけへの思いと絵巻の愉しみ

ゲストナビゲーター 泉武夫
(1)はじまりは装飾壁画
(2)平安仏画の祈りと夢
(3)ワクワク、ゾクゾク 四大絵巻と六道絵
(4)キャラ立ち絵画の季節 鎌倉仏画と肖像画

喫茶去タイム1
偏愛ベスト3+α
「描き込みの濃密さがすごい」

第2章
中世後期~近世
浄土から浮世へ
正統派・個性派大集合

ゲストナビゲーター 狩野博幸
(1)雪舟とその時代
(2)狩野派創業と関東水墨画エキセントリック
(3)永徳vs.等伯 天下分け目の桃山障壁画
(4)狩野派ははみだし者が面白い
(5)琳派または野蛮と洗練のあいだ
(6)みやこの18世紀 アヴァンギャルドオールスターズ
(7)南画ロマンに酔う
(8)古今独歩のみなさん

喫茶去タイム2
偏愛ベスト3+α
「 近世絵画は国宝少なすぎ!」

番外編
最強の浮世絵8選
山下裕二×狩野博幸×野地耕一郎

第3章
近代~現代
開国、近代化、そして戦争
時代の激動と絵画の激動

ゲストナビゲーター 野地耕一郎
(1)洋画襲来! 画家たちの格闘
(2)近代日本画とは何か
(3)大正と昭和戦前の洋画 夭折の暴れん坊たち
(4)デカダン! 長大! 大正日本画の百花繚乱
(5)戦争画という頂点
(6)戦争が終わり、画家たちの冒険がはじまる

喫茶去タイム3
偏愛ベスト3+α
「 本画が見つかったら100点入りも!?」

喫茶去タイム4
「つげ義春と赤瀬川原平」

番外編
日本絵画史の息子たち
現役アーティストの作品から
選+談 山下裕二

展覧会ガイド


◆ Art News exhibition ◆

高野山金剛峯寺の襖絵完成!
千住博が描いた空海の世界

建築はどこまで自由になれるか
石上純也が 提案する20の不思議

鹿島茂コレクションより
フランス絵本に夢中!
美麗挿絵からモダン絵本、元祖BDまで

岡村桂三郎
「まなこ」と「うろこ」の迷宮にようこそ



◆ Review ◆
「猿楽と面―大和・近江および白山の周辺から―」展
ボスコ・ソディ
キム・チョンハク
木村了子


◆ Global News ◆

London「ピカソ 1932年:愛、名声、悲劇」展
Koln「カシャ・フダコウスキのキュレーションによるボディ パート2(An Ex-hibition)」展
Milano「ポスト・ザン・トゥム・トゥゥム アート、生活、政治:イタリア1918-1943」展
New York「グラント・ウッド:アメリカン・ゴシックと他の寓話」展


◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈13〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈13〉
オーデマ ピゲ

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈48〉
文 堀江敏幸

海外アートStudy最前線〈36〉
文 前橋重二

Around Geijutsu Shincho
『美術館へ行こう ときどきおやつ』
伊藤まさこ

中野京子が読み解く
画家とモデル〈2〉
ベラスケスと《バリェーカスの少年》

フィリップ・ワイズベッカーの
郷土玩具
十二支めぐり〈8〉[未]

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈46〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈25〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

文化継承の縁の下の力持ち、美術商って何をしているの?
インタビュー 淺木正勝
東京美術倶楽部代表取締役会長

運慶仏と浄土式庭園の寺
円成寺の新たな魅力
JR東海

ポーラ美術館
うつわに生命を封じこめた、エミール・ガレの創造の軌跡

秋華洞で「美人画」再発見!
系譜をたどる展覧会で、名品と最前線に出会う

春のアートスポット
水野美術館/たばこと塩の博物館/シチス・トーヨーキッチンスタイル/箱根ガラスの森美術館

柏本龍太
静謐を湛えたカンヴァスの内と外

GINZA画廊の夜会
至峰堂画廊 銀座店/日動画廊/秋華洞/靖山画廊/銀座 柳画廊/銀座ジャンセンギャラリー/門司ファインアートギャラリー/瞬生画廊

連載 美に魅せられて/アジア文化芸術協会〈24〉
薬師寺東院堂 聖観音像
 
ART CAFE SPECIAL
ART CAFE
芸術新潮 プレゼント
【1】特別展「縄文―1万年の美の鼓動」の無料観覧券
【2】「ミケランジェロと理想の身体」展のチケット
書籍紹介
人々を救いたい、仏のこころを伝えたい、その一心で描いた書画は1万点以上。
スーパー禅僧のメッセージを聞け!
『禅のこころを描く 白隠』芳澤勝弘/著 、山下裕二/著 、石川九楊/著 、ほか
日々のあいまに、旅の途中で、ぶらり立ち寄りたい――北海道から鹿児島まで、個人美術館から文学館まで。
『美術館へ行こう―ときどきおやつ―』伊藤まさこ/著
[→]「芸術新潮」から生まれた本
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