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【特集】生まれたての作家たち2024
背筋/森バジル/菰野江名/平戸 萌/久保勇貴/宇津木健太郎

小説新潮 2024年6月号

(毎月22日発売)

1,000円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2024/05/22

発売日 2024/05/22
JANコード 4910047010640
定価 1,000円(税込)
■目次
【特集】生まれたての作家たち2024

◆背筋/箱の中身はなんだろな
――年末から欠勤している坂田さん。忘年会でいったい何が

◆森バジル/演じろ、櫛田
――就活で会った金髪女子に突然「女優になれ」と迫られて

◆菰野江名/春となり
――憧れの人との結婚。この縁談は私の「勝ち」だったのに

◆宇津木健太郎/ひかりのほうへ
――写真家の大野は、カメラの内にのみ存在する女と出会い

◆平戸 萌/あたりくじを見つけたら
――海外に飛び立った親戚のアサコさん。留守番中の花野は

◆久保勇貴/ゆらめいて燃える
――母親の遺骨をロケットで打ち上げた。あれから10年――

〈『成瀬は天下を取りにいく』本屋大賞受賞記念グラビア〉
◆宮島未奈/かつてなく最高の、いちにち
――「ありがとう」と「おめでとう」が溢れたあの日に密着!
【新連載】
◆朝井まかて/少女時代
――文化の香り漂う昭和初期の大阪。商家の惣領息子、健一が夢中になったのは、意外にも……
【傑作短編】
◆浅倉秋成/臆り億り人
――僕が偶然耳にしたのは、もしかしてインサイダー情報か
【特別エッセイ】
◆どくさいスイッチ企画/完全無名のアマチュア芸人はいかにして夢の舞台に立ったか R-1グランプリ決勝進出顛末記
――普段は会社員として働きながら、ようやく掴んだR-1グランプリ決勝の舞台。その光景は――

【大反響! 連載第2回】
◆ワクサカソウヘイ/現実クエスト攻略記
――現実の生きづらさから逃れる術は、真冬の磯にあった!?
【バラエティコラム】
〈もういちど会いたい〉川崎龍太
〈わたしの相棒〉北澤 功
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆いしいひさいち/剽窃新潮
◆角幡唯介/地図なき山―日高山脈48日漂泊行―
◆川上和人/鳥類学者の半分は、鳥類学ではできてない
◆くどうれいん/くどうのいどう
◆こいしゆうか/くらべて、けみして 校閲部のじゅうさん
◆西原理恵子/ねこいぬ漫画かき
◆東村アキコ/おんな追分
◆堀元 見/読むだけでグングン頭が良くなる下ネタ大全
【新作映画紹介】
◆紙の上の映画館
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈仕事・人生〉吉田大助
〈SF・ファンタジー〉北村浩子
〈医療・介護〉杉江松恋
【好評連載小説】
◆岩井圭也/沸点
◆伊吹有喜/あかりの島
◆川越宗一/満腔まんこうの熱血
◆桐野夏生/ダークネス
◆佐々木譲/遥かな夏 最終回
◆中島京子/水は動かず芹の中
◆長浦 京/ソリスタ
◆原田マハ/晴れの日の木馬たち
◆はらだみずき/されどめぐる季節のなかで
◆宮城谷昌光/公孫龍
◆柚木麻子/フリーデリーケの長い夏
◆吉川トリコ/裸足でかけてくおかしな妻さん
第四十三回「新田次郎文学賞」決定発表
「日本ファンタジーノベル大賞2025」募集要項
次号予告

この号の誌面

編集長から

大阪が一番幸せだった時代

 爺やの人力車で学校に通い、家では姉の少女雑誌を読みふける十一歳の男の子。朝井まかてさんの新連載「少女時代」は、東洋のパリと称された美しい街、大阪が舞台です。時は昭和一〇年、主人公・健一を取り巻く世界は幸せそのもの。祖父母と父母には確執の気配が漂うものの、家族で芝居やキネマ鑑賞、百貨店でのお買い物、避暑は海辺の別荘へと、うっとりするような暮らしぶり。けれどその後の歴史を考えると、この幸せが長く続かないことを私たちはすでに知っています。男の子だって少女雑誌に投稿してみたい、自分の書いたものが活字になるのを見たい――という健一のまっすぐな願いは叶うのでしょうか。今後の展開がちょっとだけ心配で、楽しみです。
 年に一度の新人作家特集では『近畿地方のある場所について』の背筋さんが本誌初登場。他にも現役の宇宙工学研究者である久保勇貴さんの初小説、宮島未奈さんの本屋大賞発表会密着グラビアと話題満載です。

小説新潮編集長 西麻沙子

次号予告

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞

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