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芸術新潮メールマガジン 2018/05/25
2018年6月号(定価1440円)5月25日発売
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編集長から
原田マハ書き下ろし
「印象派」の真実
 モネ展(2015年)、ルノワール展(2016年)は、ともに年間入場者数トップ。印象派の画家たちの人気は根強いが、1874年に彼らがグループ展を開催した際は酷評をもって迎えられた。当時、アカデミーに認められない限りは「芸術家」ではなかったのだ。グループ展によって、その保守的な体制と絵画のあり方に一石を投じた画家たちは、辛辣な言葉が並ぶ新聞展評をきっかけに「印象派」と揶揄されるようになる。〈世間からどれだけ馬鹿にされても、自分だけの絵を描く、ただそれだけで闘い抜いたのだ〉。今月号では、序文でそう綴る原田マハ氏が苦闘する彼らの現実をあぶり出す。モネの自殺未遂事件、筆をもつことすらままならなかったルノワールの晩年、仲間を守るためのカイユボットの孤軍奮闘――。ほか、ベルト・モリゾ、マネ、メアリー・カサット、ドガ、セザンヌ、ゴッホの計9名が登場。彼らが遺した名画とともに、その裏に隠された印象派の物語をのぞいてみよう。
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最新号PICK UP
旅先で生まれた印象派物語
 売れっ子作家による7本の短編アート小説書き下ろし――まさか、の企画が実現しました。史実に基づくフィクションを書くため、原田マハさんは日ごろからたくさんの資料を読むと同時に、かならず現場に足を運んでいます。小説のシーンやセリフは現場で得たインスピレーションから生まれると言います。[→]全文を読む
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目次

【特集】原田マハの、泣ける! 印象派物語

グラフ
印象派に出会えるところ

第1部
愚か者たちのセブン・ストーリーズ

原田マハ

美しき愚か者たち――物語の序にかえて

Episode1 Claude Monet
| モネの物語 |
何もなかったように
モネがまだモネではなかった時代
Biographie
苦労人だったミスター印象派 クロード・モネ

Episode2 Berthe Morisot et Edouard Manet
| ベルト・モリゾとマネの物語 |
このバルコニーから
女流画家の愛と闘い
Biographie
サロンで闘い続けた“印象派の王” エドゥアール・マネ
深窓から戸外に飛び出したお嬢さま ベルト・モリゾ

Episode3 Mary Cassatt et Edgar Degas
| メアリー・カサットとドガの物語 |
永遠の一瞬
波乱の時代を超えて
Biographie
馬とバレエを愛したニヒリスト エドガー・ドガ
アメリカ生まれの新しい女 メアリー・カサット

Episode4 Pierre-Auguste Renoir
| ルノワールの物語 |
まぶしい季節
手と絵筆の絆
Biographie
豊満裸婦に追い求めた幸福
ピエール=オーギュスト・ルノワール

「印象派」を生んだ新聞展評はこれだ!
1874年4月25日「シャリヴァリ」紙の「印象派たちの展覧会」全文

Episode5 Gustave Caillebotte
| カイユボットの物語 |
通り雨、天気雨
友へのまなざし
Biographie
印象派を支えた早世の御曹司
ギュスターヴ・カイユボット

Episode6 Paul Cezanne
| セザンヌの物語 |
無言のふたり
絵描きとその妻 愛すべき不美人画
Biographie
独歩する偏屈画家 ポール・セザンヌ

Episode7 Vincent van Gogh
| ゴッホの物語 |
アイリスの花束を
フィンセントとテオ
絵で結ばれた兄弟
Biographie
現実を超越した情熱家
フィンセント・ファン・ゴッホ

マンガ
印象派の歴史

マンガ 伊野孝行
I やつらの「印象派」前夜
II 「印象派展」全8回のすったもんだ
III 宴の後のそれぞれの道

第2部
ノルマンディー紀行
マハさんと一緒にセーヌを下り、モネ・アトラスを旅する

今、印象派が見られる3つの展覧会
印象派と親しくなれる原田マハさんの本


◆ Art News exhibition ◆

竹雲斎と琅かん齋でめぐる
竹工芸の西と東

ポスターがあかす
「世界のクロサワ」


◆ Art News report ◆

ボストン現地レポート
フラ・アンジェリコが描いた聖母マリア大集合
文 藤森愛実


◆ Review ◆

豊島区立鈴木信太郎記念館
「インド 木版更紗――村々で出会った文様の原形」展より
水谷道彦「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」展より
赤松音呂


◆ Global News ◆

Dusseldorf「ピザは神である」展
Paris「クプカ:抽象の先駆者」展
Aylesbury「銀のローマ皇帝たち:ルネッサンスの謎」展
New York「メル・チン:いたるところ」展


◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈14〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈14〉
SPECIAL
ウェレンドルフ

◇ 連載 ◇

海外アートStudy最前線〈37〉
文 前橋重二

定形外郵便〈49〉
文 堀江敏幸

原田マハ、美のパイオニアに会いに行く〈20〉
山田洋次

中野京子が読み解く
画家とモデル〈3〉
ロートレックと《ムーラン・ルージュ、ラ・グリュ》

フィリップ・ワイズベッカーの
郷土玩具
十二支めぐり〈9〉[申]

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈47〉

Around Geijutsu Shincho

『イタリアの小さな村へ
アルベルゴ・ディフーゾのおもてなし』
中橋恵 森まゆみ


Around Geijutsu Shincho

『私の少女マンガ講義』
萩尾望都

文・イラスト ヤマザキマリ

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈26〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

このフェルメールも「タキヤ」が支えています

印象派の本場フランスで賞賛止まぬ
平松礼二の“日本画”ジャポニスム
文 ヴァネッサ・ルコント

皇族から吉田茂へ、そして美術館として――
旧朝香宮邸をめぐる物語

ART CAFE SPECIAL
ART CAFE
芸術新潮 プレゼント
【1】「モネ それからの100年」展のチケット
【2】「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界 1780年パリに始まるエスプリ」展チケット
書籍紹介
一枚の絵が、戦争を止める。私は信じる、絵画の力を。
手に汗握るアートサスペンス!
『暗幕のゲルニカ』原田マハ/著
ルソーとピカソが生涯抱えた秘密とは!? 第25回山本周五郎賞受賞。
『楽園のカンヴァス』原田マハ/著
[→]原田マハ 著者プロフィール
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