誕生から半世紀 ベルばらを読み直す 「ベルばら」をほぼリアルタイムで読んだり、アニメを観たりしていた時には、オスカルもマリー・アントワネットもずいぶん年上で、特にオスカルは知的で成熟した人間のように思っていましたが、久しぶりに読み返すとこんなに直情径行の人だったかとびっくり。いや、それ以上にびっくりしたのは、ツヴァイクの『マリー・アントワネット』を原典とした王妃の一代記とオスカルという架空人物の成長物語を一枚に織り上げたストーリーテリングの見事さですが。
 
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2022年9月号(定価1,500円)8月24日発売
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編集長から
誕生から半世紀 ベルばらを読み直す
「ベルばら」をほぼリアルタイムで読んだり、アニメを観たりしていた時には、オスカルもマリー・アントワネットもずいぶん年上で、特にオスカルは知的で成熟した人間のように思っていましたが、久しぶりに読み返すとこんなに直情径行の人だったかとびっくり。いや、それ以上にびっくりしたのは、ツヴァイクの『マリー・アントワネット』を原典とした王妃の一代記とオスカルという架空人物の成長物語を一枚に織り上げたストーリーテリングの見事さですが。特集〈「ベルサイユのばら」の真実〉では、この不朽の名作を名場面で振り返りつつ、主人公たちが見た同時代の美術も紹介します。ヴァトー、シャルダンからダヴィッド、ヴィジェ=ルブランまで、じつはこれほど美術の動きと政治の動きがシンクロしていた時代は稀なのです。
 Art Newsでは、「装いの力 異性装の日本史」展を紹介。単なる偶然ではありますが、オスカルが主役の特集号にぴったりの興味深い内容です。
芸術新潮編集長 高山れおな
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●目 次


【特集】「ベルサイユのばら」の真実
La Rose de Versailles

早わかり ベルばら年代記

革命と絵画
「ベルばら」時代の巨匠たち
解説 鈴木杜幾子
「ルイ大王の世紀」が終わり、ロココの宴が始まる
II
逸楽と啓蒙、または最愛王とポンパドゥール夫人
III
嬌声のかなた、新時代の足音が聞こえる
IV
革命派vs王党派 動乱を生き抜いたそれぞれの道

オルレアン公夜話
ルイ十六世を悩ませたボンクラ・プリンス
文 鹿島 茂

「ベルばら展」宝塚歌劇の展示品 \ほぼ/全点解説

宝塚歌劇の『ベルばら』は何故かくも愛されたか
文 松島奈巳

Interview
池田理代子
「オスカルは私の分身のようなもの」

知りたかった、あの人の過去、あの人のその後……
新旧ファンの胸震わせる、エピソード編

オスカルの姪ル・ルーが大活躍!
ベルサイユのばら外伝

展覧会案内



◆ Art News exhibition ◆

なぜ、どのように、そして
異性装のニッポン

◆ Art News report ◆

“祈り”という希望
「ヴィラ ドゥ のぞみ」に宿る使者

反ユダヤ主義!? 作品撤去も!!
揺れる国際展「ドクメンタ15」
文 かないみき

◆ Review ◆

  • 「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」展より
  • 東北画は可能か?/ライアン・ガンダー



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

国宝クラス仏をさがせ!〈21〉
伝香寺 地蔵菩薩立像

Goods & Shop

時と光の美術館〈65〉
ピアジェ

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈98〉
文 堀江敏幸

国宝クラス仏をさがせ!
解説篇〈21〉
選・解説 瀬谷貴之

大人のための印象派講座〈13〉
画商たちの戦略
デュラン=リュエルを中心に
文 三浦 篤

中野京子
名画に見る悪の系譜〈4〉
見得を切る

ジャニー喜多川が創ったもの〈4〉
文 立川輪太郎

山下裕二の
新・今月の隠し球〈9〉
西野壮平(上)

千住博の往復書簡〈50〉
宛先 品川惠保 様

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈93〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎 歓
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈27〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

時と光の美術館
パテック フィリップSPECIAL〈6〉
旅への憧れ

王妃が愛した時計、ブレゲ

ヴァン クリーフ&アーペル
25の奇跡のダイヤモンド

はじめてのNFTアート〈7〉
Adam byGMO
NFTアート出品が教えてくれたこと

北の大地に30年
六花亭アートヴィレッジ

熊谷守一が結んだ親戚づきあい
文化でつなぐ都市間連携

ピカソ「青の時代」のミステリー
――科学調査で深層に迫る

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈50〉
新薬師寺 本堂《薬師如来坐像》

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見どころは、カラーイラストを含む、連載当時の原画約180点。美しく繊細でありながらいきいきとした線描や、心に刺さるセリフの数々を、物語世界に没入しながら楽しむことができます。また、本編では描かれなかった秘話や真実を明らかにし、40年ぶりの新刊として話題となった『ベルサイユのばら エピソード編』の原画も併せて公開。池田氏が作品にこめた想いや連載の舞台裏のエピソードも明かされます。[→]全文を読む
明治5年(1872)、旧湯島聖堂大成殿で開催された博覧会を機に誕生した東京国立博物館は、これまで貴重な文化財の保存や公開、調査研究に、重要な役割を果たしてきました。その所蔵品は約12万件にものぼり、国宝も多数保管されています。なんと本展では、史上はじめて、所蔵の国宝89件をすべて展示します(会期中展示替えあり)。[→]全文を読む
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好評の既刊より
フランスの歴史と美術館へのいざない
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『フランス革命の女たち〈新版〉
―激動の時代を生きた11人の物語―

池田理代子/著
「ベルばら」では描けなかった、歴史の真実。
【18世紀のヒロインたちをもっと深く知るために】永遠の名作『ベルサイユのばら』誕生から50年。ロココの薔薇マリー・アントワネット、美貌の画家ヴィジェ=ルブラン、暗殺の天使シャルロット・コルデー……美貌と愛によって、才気と知性によって、歴史の表舞台へと躍り出た女たちに寄り添い、その激しい人生を活写する。マンガでは語り尽くせなかったフランス革命をめぐる真実の物語。
《とんぼの本》
美術館・鑑賞ガイド
『思わぬ出会いに心ときめく
 パリの小さな美術館』

原田マハ、川内倫子、都築響一、鹿島茂、隈研吾/著、芸術新潮編集部/編
【いろんなプチ美術館も必見です】ルーヴルもオルセーも大好き。ポンピドゥも行きました。そんなあなたにお薦めする個性派ミュゼをたっぷり紹介。
『一日で鑑賞するルーヴル美術館』
小池寿子、芸術新潮編集部/著
【元は宮殿だった大美術館】定番コースとはひと味違う、美の迷宮の秘密の急所を教えます! 詳細ルートマップ付き。
\ロングセラーの一覧はこちら!/

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