最弱な夜に
ひらめいた、
最強になれる選択肢。
全員揃えばいつだってバイブス最高!
花乃子、百合子、澪、亜希の四人は高校時代からの女友達。バカ話も重ためな恋愛話もマジレス無用の寸劇も、全てが楽しい20代。そろそろ人生の選択を迫られる年齢を迎え、花乃子が思い描くのは「四人で一生一緒にいる」暮らし――。でも、男はいらないってわけじゃないし、結婚だって出産だって興味はある。じゃあ、私たちの幸せっていったい何……?
バカ笑いしたいときも死にたくなる夜もずっとずっと分かち合って生きて行きたい四人が、別れた男にスマブラでダメージを与えながら大マジメに考えた「一生最強」の人生とは!?
R-18文学賞出身の新鋭が圧倒的センスで紡ぐ、自由と決断の物語。

推薦コメント
弱さも迷いも女子会の酒の肴に不安を踏みつけガハハと笑うだから私らは無敵なの!
恋愛・結婚・セックスのバランスを、ポップかつ赤裸々に描いた傑作!
「その選択でいいの?」みたいなウザい問いかけ、こうやって壊せばいいのか。
一緒にいたい人に出逢える奇跡、くだらねえ常識で手放す必要はゼロだな!
四人ってちょっと多いと思います? でも四人いるって強いんですよ
どの後悔がマシなのかとか誰と一緒に生きるのかとか何歳になっても考え中…!
幸せは自分で選ぶものだ! と伝える令和最高のエンパワメント小説
女4人のルームシェア。「大丈夫?」って思った人、安心してください! こいつらマジ最強だから!
最強な私たちが、どうしたらそのままでいられるか? ここまで方法が書いてある文学を、私はまだ読んだことがない。
最初の数行で「好き!」確定、毎行ごとに最強と最高を更新。
笑わされつつ、男としては傷つけられもしつつ、という絶妙なバランスで、やっぱり小林さん、最高でした!!
各章紹介
1 あわよくば一生最強
一週間の疲れをハイボール(濃いめ)で癒す土曜日の夜。四人でいつも通り酔い散らかしているうちに出てきたのは「女友達と一生暮らす」という選択肢。私たちが一生最強でいるためにはどうしたらいい? すべての決断を肯定するエンドレスガールズトーク小説、開幕!
2 イケてる私たち
勢いでスタートした四人の生活。百合子にとってシェアハウス暮らしは愉快で快適、仕事は充実、合コンで知り合った男の子と仲良くなって気軽に一夜を楽しむことも。でも、誰にも言えない性の悩みを抱えていた……。
3 ニーナは考え中
子宮頸がん検診でがんの一歩手前と診断され、手術を受けることになった澪。手術は無事に成功し、いつもの暮らしに戻ったが、澪の姪っ子、小学五年生の不登校児ニーナが夏休みの間だけ四人の家にホームステイすることに。ニーナが家にいる生活は、四人が描く未来に微かなざわめきを生む。
4 よくある話をやめよう
10年付き合った彼氏に浮気されていた花乃子。「ごめん」「愛してる」「結婚しよう」。こんなのは些細でよくあること。彼を信じて許せたら、幸せを手に入れられるのかもしれない。でも――
5 勝手に踊るな!
冴えない職場で魂をすり減らしながら働く亜希。この生活を変えるためにも子どもが欲しい、でも夫はいらない。その野望を叶えるため、亜希がとった行動とは――??!!!!
6 女と女と女と女
「普通じゃない」家庭に生まれた朝と恵麻。家庭環境は複雑だけど、高校一年生の恵麻はクラスメイトと違うところは何もなく、学祭のステージに向けて忙しい日々を送っていた――
キャラクター紹介
――高校時代から親友の26歳独身四人組――

澪
大企業で働く多忙な会社員。相手が友達だろうが何だろうが言いたいことは口にするタイプ。
花乃子
男好きでいながら、「女友達と一生暮らしたい」とハイボール(濃いめ)片手に叫ぶ少女漫画家。
百合子
「仕事」と「お金」には満足しているが、「愛」に不満と問題を抱えている。広告代理店に勤める会社員。
亜希
給料の低い冴えない職場で働くが故、「転職したい」が口癖。心の隙間を推し活で埋めている。
書籍詳細
宇垣美里、酒寄希望(ぼる塾)、スケザネ、武田砂鉄、ヒャダイン、マキヒロチ、三宅香帆、宮島未奈、柚木麻子、吉川トリコ、吉田大助が惜しみなく絶賛、書店員からも称賛の声多数の話題作! 全員揃えばいつだってバイブス最高の女四人が泣きたい夜にひらめいた「一生最強」の人生とは!? 圧倒的センスで紡がれる、自由と決断の物語。
- 1,760円(税込)
著者メッセージ
この作品の登場人物たちと同じように、私自身も20代の終わりごろ親友と暮らしていました。お互い翌日が普通に仕事であろうと26時までは相手の時間を奪ってもいいと思っていたようなふしがあり、ニトリのコタツでYouTube見ながらさんざんハイボールを飲んだあと寝る2分前までスマブラして倒れ込むように眠るような日々を送っていました。私たちのルームシェアはきっかり2年でアパートの契約期間満了とともに終わりを迎えましたが、実際女友達との人生ってかなり「アリ」なんじゃないか? と思うようになりました。この作品は、楽しいばっかりじゃないけれど続いていく「女の人生」と「友情」について真剣に考えて書きました。どうぞよろしくお願いします。
小林早代子
コバヤシ・サヨコ
1992年、埼玉県生まれ。 早稲田大学文化構想学部卒業。2015年「くたばれ地下アイドル」で第14回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞。