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 「新潮新書」メールマガジン[264号]         2014年4月10日発行
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 □新潮新書(更新:月2回)
 http://www.shinchosha.co.jp/shinsho/
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   「新潮新書」メールマガジン[264号]
   【1】今月の編集長便り 4月…春といえば
   【2】編集部便り その133…名古屋出張
   【3】近刊情報 4月…4月刊・5点は4月17日発売!
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【1】今月の編集長便り 4月/春といえば
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 先日、都内で桜を見ながら歩いていたら、テレビ局のクルーに声をかけられま
した。
「ちょっとだけ、お時間よろしいでしょうか?」
「はあ、いいですよ」と答えると、「あなたにとって春の名曲といえば?」
 そこで答えにつまってしまいました。40数年間生きてきて1度も考えたことが
ないテーマだったからです。えーと、えーと、と言いながら、とりあえず「『春
一番』(キャンディーズ)、ですかね」と苦し紛れに答えると、「何かそれにち
なんだ思い出はありますか?」。
「ありません」と答えると、相手は(こいつ、使えねえな)と思ったのでしょう。
「ありがとうございました」と言ってさっさと去っていきました。
 卒業とか就職とかそういう春関連のイベントを経験して間もない人ならともか
く、中高年ですぐに「春といえばアレです」と即答できる人はどのくらいいるの
でしょうか。
 この数年、私にとって春といえば、「新潮新書創刊○周年フェア」の時期、と
いうことになります。おかげさまで今年は11周年。書店用のパネルやPOPには、
新潮新書初のゆるキャラ、「しんしょさん」も登場しています。可愛いので、そ
れだけでもご覧いただけると嬉しいです。

 その11周年を飾る新刊5点をご紹介します。
『風通しのいい生き方』(曽野綾子・著)は、「家も人間関係も風通しが大事」
と語る著者の人生論。「自分が傷つかずに他者は救えない」「できない約束をす
るのは詐欺である」「人生に対する責任者は自分でしかない」等々、読むだけで
背筋の伸びるような言葉が並んでいます。
『働かないオジサンの給料はなぜ高いのか―人事評価の真実―』(楠木新・著)
は、大手企業で長年人事畑にいた現役サラリーマンが、人事のメカニズムをきれ
いに解き明かしたビジネス書。タイトルにある素朴な疑問を考えていくと、日本
企業の特異性が浮かび上がります。特定の人の顔が浮かんだ方はぜひ開いてみて
ください。
『「ストーカー」は何を考えているか』(小早川明子・著)は、ストーカー対策
に取り組んできた著者による力作。これまで500人以上のストーカーと向き合っ
てきただけあって、豊富な具体例をもとに、彼らの心理や、被害を受けた時の対
策を丁寧に説明してくれています。紹介されるエピソードの数々は、ホラー小説
よりもリアルではるかに怖いです。
『頭の悪い日本語』(小谷野敦・著)は、著者の真骨頂とも言うべき、毒と刺激
に満ちた内容。「すべからく役不足であることが、現内閣の喫緊の命題である」
――こんな文章を見て、どこがヘンなのかわからないという方は読んでおいたほ
うがいいでしょう(間違いは3か所あります)。
『だから日本はズレている』(古市憲寿・著)は、20代の社会学者による日本論。
「若手知識人」とされる人の本の場合、「こういうわけで団塊世代はダメ」とか
「日本の民主主義は遅れている」といったステレオタイプの議論が多いのですが、
この本は一味も二味も違います。安易な「リーダー待望論」から、「ノマドブー
ム」まで、「この国のズレ」を次々に見つけては、鋭いツッコミを入れまくりま
す。凡百の「若者が物申す」本とはまったく異なる、これまた刺激的な内容です。
著者は、テレビのコメンテイターとしてもお馴染みでしょう。

 テレビ局の人が去ってから1時間ほどして、「ああそういえば、一番好きな春
の曲は『春咲小紅』(矢野顕子)だなあ」と思いました。私はコメンテイターに
はなれそうにありません。

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【2】編集部便り その133/名古屋出張
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 先月、名古屋に3回出張する機会がありました。東京駅から名古屋駅までの1時
間40分は、ゲラに書き込みをしたり、資料を読んだりするのにはちょうどいい時
間です。晴れていれば、東京を発ってしばらくすると右手に富士山が見えてきて、
目を楽しませてくれます。新潮社のある神楽坂から名古屋駅までは、地下鉄で東
京駅に向かい、すぐ発車するのぞみに飛び乗れば2時間ちょっと。長すぎず、短
すぎず、移動するには快適な時間です。
 2027年には、東京から名古屋までリニア新幹線が開通する予定ですが、そうな
ると味気なくなるだろうなあ、と思います。東京の起点は品川あたりで、ホーム
は大深度地下。会社から出かけるとなったら1時間くらいは見ておかないといけ
ない。乗車時間の大半はトンネルの中だし、名古屋までの40分という時間は、仕
事をするにもくつろぐのにも中途半端。着いた先も間違いなく大深度地下でしょ
うから、地上に出るまでに10分やそこいらかかるでしょう。結局、あまり時間の
短縮にもなりません。
 何より、「大深度地下のホームできしめんを食うのか」と思うと気分が沈みま
す。新幹線ホームにある「住よし」のきしめんは、名古屋の人でも「ここが一番
うまい」との声があるくらい人気がありますが、やっぱり外気を感じながらすす
り込んでこその「うまい」だと思うのです。

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【3】近刊情報 4月               4月刊・5点は4月17日発売!
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・『風通しのいい生き方』曽野綾子
・『働かないオジサンの給料はなぜ高いのか―人事評価の真実―』楠木新
・『だから日本はズレている』古市憲寿
・『「ストーカー」は何を考えているか』小早川明子
・『頭の悪い日本語』小谷野敦
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              >>次回のメールマガジンの発行は4月25日です。
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