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夢に迷ってタクシーを呼んだ

燃え殻/著

649円(税込)

発売日:2024/01/29

  • 文庫

ドラマ化で話題! 日常を生きていくことの心もとなさを描き共感を呼んだ、珠玉のエッセイ集。

いつか僕たちは必ずこの世界からいなくなる――。ネットニュースで、三週間前に会った知人の死を知った日。「もうダメだ」と言い続けていた最悪な時代の仲間との再会。「で、お前いつ帰るんだ?」が口癖だった祖父との思い出。恵比寿の焼き鳥屋で見かけたヨーダ似のお爺さんと美少女。日常を生きていく寂しさと心もとなさに、そっと寄り添ったエッセイ集。文庫特典「巣ごもり読書日記」収録。

目次
はじめに
この世界ってさ、ロマンチックなことが少な過ぎるんだよ
夢を五分で挫折したことがある
きっと、僕たちは今度もまた大丈夫だ
こっち見てんじゃねーよ、ゾンビ
青春は未だ完結していない
で、お前いつ帰るんだ?
仲良くなるという目標は達成できそうにない
まったくの他人より、ちょっと知っている人のほうが気まずい
月の綺麗な夜だった
前野くんと来年、フジロックに行きたい
ゴリポンと呼ばれたくなかった
「下心よ去れ」と心の中で唱えていた
うまいでしょう、一杯三千円です
早い! 安い! うまい! 重い!
『働きアリに花束を』
「生粋の社会人」なんているのだろうか
不潔とケチはモテない
ラジオなんですけど
あなたは女の人に救われた経験はある?
高尾山以上、富士山以下の過酷さ
タピってるぞ、あのふたり!
あの子、見えちゃう子だから
ホープ軒の夜、東京の明け方
スタンプひとつで済まないくらい人生かけてやっている
「その夜の天使」みたいな人だった
自分で見つけたものしか自分の中に残らない
なんでも馴染んで生きている人は眩しすぎる
その場所はただの雨降りだった
タウリン多めなあの感じがどうしても馴染めない
中学生の夜の七時は、大人の夜の十時だ
ねえ、このまま鎌倉まで行かない?
東京の打ち合わせの聖地
振り返るとトム・ハンクスがいた
人は老いると自然にかえりたくなる
昨日のことを十年前のことのように書く
本当の本当は残酷過ぎて、嘘が欲しくなる
普通に生きることはできないのか?
あの時に鳴っていたチャイムの音すら憶えている
どこまでも気さくで緊張させない著名人
死ぬってのはそれ以上でもそれ以下でもない
偽物でもまがい物でも構わない
大人の事情、子供の事情
あの時と一緒だ。家出をしたあの時と
僕は二度とこの場所に辿り着けない
夢に迷ってタクシーを呼んだ
【文庫版特別収録】巣ごもり読書日記
解説 ヒグチアイ

書誌情報

読み仮名 ユメニマヨッテタクシーヲヨンダ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 大山美鈴/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
雑誌から生まれた本 小説新潮から生まれた本
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-100353-5
C-CODE 0195
整理番号 も-45-3
ジャンル エッセー・随筆、ノンフィクション
定価 649円

著者プロフィール

燃え殻

モエガラ

1973(昭和48)年神奈川県横浜市生れ。2017(平成29)年、『ボクたちはみんな大人になれなかった』で小説家デビュー。同作はNetflixで映画化、またエッセイ集『すべて忘れてしまうから』はDisney+とテレビ東京でドラマ化され、ほかにも映像化、舞台化が相次ぐ。著書に、小説『これはただの夏』『湯布院奇行』、エッセイ集『それでも日々はつづくから』『ブルー ハワイ』『断片的回顧録』『夢に迷ってタクシーを呼んだ』などがある。

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