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今月の表紙は晩秋の雨降りそぼつ東京地裁前の佐々木譲さん。
[佐々木 譲『沈黙法廷』刊行記念特集]

波 2016年12月号

(毎月27日発売)

100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/11/28

発売日 2016/11/28
JANコード 4910068231260
価格 100円(税込)


平岩弓枝/なつかしい面影 第3回

[高村 薫『土の記』(上・下)刊行記念インタビュー]
高村 薫/死が折り重なりエロスが濃く漂う場所

仁木英之『神仙の告白 僕僕先生―旅路の果てに―』
末國善己/中華ファンタジーのオールスター戦

[佐々木 譲『沈黙法廷』刊行記念特集]
【インタビュー】佐々木 譲/逮捕から始まるドラマを書く
川本三郎/都市と女性が鮮やかに立ち上がる

三羽省吾『ヘダップ!』
吉田大助/「チームの意味を知る」人間関係のドラマ

福田和代『広域警察 極秘捜査班 BUG』
小飼 弾/日本ではありえなかった物語

[松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します―1971/Takuro Yoshida-2016/Yumi Matsutoya―』刊行記念特集]
【インタビュー】松任谷正隆・神舘和典/音楽はゼロからは生まれない
北川悠仁(ゆず)/すべてのクリエイターが読むべき、泥臭い音楽家の青春群像劇

宇多丸『ライムスター宇多丸の映画カウンセリング』
町山智浩/めんどくさい奴のめんどくさくない映画評

四方田犬彦『署名はカリガリ―大正時代の映画と前衛主義―』
木下千花/二重焼付けの擁護

小林裕美子『それでも、産みたい―40歳目前、体外受精を選びました―』
東尾理子/切実な実体験だからこそ

ライアン・エヴンソン、柴田元幸/訳『ウインドアイ』(新潮クレスト・ブックス)
藤野可織/おぼえておくにはおそろしいこと

木村友祐『野良ビトたちの燃え上がる肖像』
岸 政彦/火はそこらじゅうにある

[永野健二『バブル―日本迷走の原点―』刊行記念特集]
【インタビュー】永野健二/バブルは第二の敗戦だった
藤原作弥/ようやく登場した「バブル論」の真打ち

D・カーネギー、東条健一/訳『人を動かす 完全版』
東条健一/「人間関係の技術」を記した名著、30年ぶりの新訳

ウ・ジョーティカ、魚川祐司/訳『自由への旅―「マインドフルネス瞑想」実践講義―』
藤田一照/瞑想という長い旅への最適のガイドブック

[夏目漱石 没後100年、生誕150年]
【講演】江藤 淳/為替と念書――『漱石とその時代』余話

赤川次郎、新井素子、石田衣良、荻原 浩、恩田 陸、原田マハ、村山由佳、山内マリコ『吾輩も猫である』(新潮文庫)
南 伸坊/アンドレアデルサルト

池波正太郎『獅子』(新潮文庫)
重金敦之/『真田太平記』の前に書かれた“続編”

毎日新聞大阪社会部取材班『介護殺人―追いつめられた家族の告白―』
前田幹夫/彼らの姿は未来の私たちかもしれない

中西敦士『10分後にうんこが出ます―排泄予知デバイス開発物語―』
【インタビュー】中西敦士/人類を救う夢のデバイス

里見清一『医学の勝利が国家を滅ぼす』
里見清一/人の命は地球より重い、としても

【コラム】
とんぼの本編集室だより
原 幹恵/映画になった新潮文庫

【連載】
野村 進/多幸感のくに[新連載]
ジェーン・スー/生きるとか死ぬとか父親とか 第10回
山下洋輔/猛老猫の逆襲 山下洋輔旅日記 第9回
堀本裕樹、穂村 弘/俳句と短歌の待ち合わせ 第40回
津村記久子/やりなおし世界文学 第31回
大澤真幸/山崎豊子の〈男〉 第10回
木皿 泉/カゲロボ日記 第32回
佐藤賢一/遺訓 第12回
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第81回
ミランダ・ジュライ(岸本佐知子訳)/最初の悪い男 第9回

編集室だより  新潮社の新刊案内  編集長から

立ち読み

編集長から

今月の表紙は佐々木譲さん

◇表紙は、晩秋の雨降りそぼつ東京地裁前の佐々木譲さん。最新作『沈黙法廷』は警察小説の迫力と法廷ミステリーの臨場感を併せ持った上に、何とも感動的な幕切れが用意されているという、作家の思索と技量の贅を尽くした五百五十ページ余の大作にして逸品。秋の夜長に相応しい、という枕詞がぴったりの長篇小説です。 ◇『真田丸』が大団円を迎えつつあります。この大河ドラマの評判の良さと相俟って、今年は池波正太郎さんの『真田太平記』全十二巻(新潮文庫)も新たな読者を広く獲得しました。これは、(いったん読み出すと、もう、こたえられぬ……)と巻を措く能わざる大河小説。最終巻は大坂夏の陣以後の話にまるまるなっていますが、これはつまり、池波さんは真田信之の生き方が(父・昌幸よりも、弟・幸村よりも)好きなのですね。さらに先の信之の活躍は、今度新潮文庫に入った『獅子』でたっぷり描かれます。『真田丸』ロスにならぬよう(本号72ページの重金敦之さんの表現に倣えば「格好の食後酒」として)、ぜひ。重金さんは『真田太平記』の担当編集者でもあり、「週刊朝日」連載時の回想が『真田太平記読本』(やはり新潮文庫)に載っています。最もお元気な頃の池波さんの姿がいきいきと語られていて、愛読者は必見もの。 ◇この十二月九日で漱石没後百年、来る二月で生誕百五十年になります。この記念シーズンに江藤淳さんの講演採録を掲載しました。学生時代、「文芸随想」と題された江藤さんの講演(のちに『言葉と沈黙』所収)を大講堂へ聴きに行って、完成原稿を早口で朗読しているような喋りっぷりに讃嘆したのを思い出します。スリーピース・スーツのベストにある小さなポケットへ軽く親指をかけ、熱のある口調で論じ来たり論じ去り、語って倦まぬという趣きでした。 ◇江藤さんをはじめ、新潮社と岩波書店、PHP研究所が保有する作家・学者・実業家の講演音源の配信サービス「LisBo(リスボ)」を開始しました。https://www.lisbo.jp/を覗いてみて下さい。おっ、と思うやつ多数ですよ

◇新潮社ホームページ、リニューアル!
http://www.shinchosha.co.jp/
◎新シリーズ「村上柴田翻訳堂」刊行中。
http://www.shinchosha.co.jp/murakamishibata/

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

波とは?

1967(昭和42)年1月、わずか24頁、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後といった時代でした。この後、1969年に隔月刊に、1972年3月号からは、毎月刊行の月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしました。

 創刊号の目次を見てみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行した北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイ。続く「最近の一冊」では、小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイ。続いて「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 以来41年、2007(平成19)年6月号で通巻450号を迎えました。読書情報誌としての重要な役割の情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。小川国夫『青銅時代』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、遠藤周作『イエスの生涯』(「聖書物語」を改題)、小林信彦『ちはやふる奥の細道』『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』などなど。

 2007年1月号からはレイアウトもリニューアル、頁数も増え128頁となりました。これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みで、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。