ホーム > 雑誌を探す > 雑誌詳細:波 > 雑誌詳細:波 2018年9月号

今月の表紙は太宰治。

波 2018年9月号

(毎月27日発売)

100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/08/28

発売日 2018/08/28
JANコード 4910068230980
価格 100円(税込)

「波」はお近くの書店からもご注文できます。


阿川佐和子/やっぱり残るは食欲 第12回

【新潮クレスト・ブックス創刊20周年記念特集】
トム・ハンクス、小川高義/訳『変わったタイプ』
堀江敏幸/二枚目の紙

ミランダ・ジュライ 、岸本佐知子/訳『最初の悪い男』
山崎まどか/魂が祝福される瞬間

村田沙耶香『地球星人』
小林エリカ/私の心に「宇宙人の目」を開かせるのは

大城立裕『あなた』
川本三郎/沖縄に生きる九十二歳の現在

一條次郎『ざんねんなスパイ』
[対談]一條次郎×伊坂幸太郎/最高にふざけた、最高に面白い小説

島田荘司『鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―』
千街晶之/密室殺人の謎を解き明かす若き日の名探偵

小野寺史宜『夜の側に立つ』
[インタビュー]小野寺史宜/夜のすべて

長江俊和『出版禁止 死刑囚の歌』
伊尾木 誉/私が『出版禁止 死刑囚の歌』を編纂した理由

野村 進『どこにでも神様―知られざる出雲世界をあるく―』
彩瀬まる/目に見えない世界へ触れる回路

松田雄馬『人工知能はなぜ椅子に座れないのか―情報化社会における「知」と「生命」―』
青木 薫/AIと人間の明日はどっちだ!?

西原理恵子、佐藤 優『とりあたま炎上―忖度無用のチキンレース!編―』
西原理恵子×佐藤 優/『とりあたま炎上』採録

林 忠彦生誕100周年作品BOX『無頼』
林 義勝/昭和文学史を語り継ぐ作品集

ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』
三浦しをん『ビロウな話で恐縮です日記』
[対談]ジェーン・スー×三浦しをん/父とかビヨンセとかビロウな話とか

[特別エッセイ]黒柳徹子/老人ホームの話

[短篇小説]北村 薫/よむ 前篇

【今月の新潮文庫】
吉川トリコ『マリー・アントワネットの日記(Rose/Bleu)』
[対談]吉川トリコ×中島万紀子/あの王妃は、ヨーロッパ最強のギャル!

イアン・マグワイア、高見 浩/訳『北氷洋―The North Water―』
角幡唯介/北極裏面史をえぐる捕鯨船サスペンス

坂口安吾『不連続殺人事件』
[対談]北村 薫×戸川安宣/ミステリ作家・坂口安吾の独創

【コラム】
とんぼの本編集室だより

氏原英明『甲子園という病』
氏原英明/「甲子園という病」への処方箋(新潮新書)

【連載】
末盛千枝子/根っこと翼・皇后美智子さまに見る喜びの源 最終回
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第102回
ブレイディみかこ/ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 第9回
堀部安嗣/ベーシックハウスを考える 第5回
山下洋輔/猛老猫の逆襲 山下洋輔旅日記 最終回
伊藤比呂美/URASHIMA 第4回
大塚ひかり/女系図でみる日本争乱史 第2回
津村記久子/やりなおし世界文学 第52回
川本三郎/荷風の昭和 第4回

編輯後記 新潮社の新刊案内 編集長から

立ち読み

編集長から

今月の表紙は太宰治。

◎今月の表紙はおそらく日本文学史上最も有名な写真、林忠彦撮影による太宰治です(次に有名なのが同じカメラマンによる坂口安吾でしょう。共に初出は「小説新潮」の巻頭グラビア)。昭和21年11月25日に太宰・安吾・織田作之助による無頼派座談会があり、その流れで行った銀座のバー〔ルパン〕での一枚。詳細は林義勝さんの文章に譲りますが(106頁)、ロー・アングルになっているのは、のない狭い店のことで、やむなくトイレのドアをあけ便器にまたがって撮影したためです。しかし太宰が談笑している相手、後ろ姿の男が安吾(!)だったとは初めて知りました。写真は(C)林忠彦作品研究室。
◎この太宰、そしてあの雑然たる書斎でカメラを睨みつける安吾、ルパンのカウンターで煙草片手に笑う織田作など八人の文士の写真を集めた林忠彦生誕100周年作品BOX『無頼』を刊行します。ごく少部数の限定版ですので、ご予約はお早目に。詳細は105頁の広告をご覧下さい。
◎表紙の筆蹟も太宰で、写真の翌年、「新潮」に四回にわたって連載した『斜陽』の最終回冒頭部分です。これは昨年新潮社元会長宅で発見された生原稿から複写したもの。このたび、同時に発見された他の作家の生原稿などと共に日本近代文学館へ寄贈されました。その整理を少しだけ手伝ったのですが、四迷『其面影』冒頭の未定稿や、谷崎春夫藤村の短篇小説原稿揃い、白秋の詩稿、菊池寛芥川・久米宛葉書、啄木の書簡など貴重なオタカラばかりでしました。これらを主軸に、10月13日から東京駒場の日本近代文学館で展覧会が開かれる予定です。
▽次号の発売は9月27日です。

お知らせ

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

波とは?

1967(昭和42)年1月、わずか24頁、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後といった時代でした。この後、1969年に隔月刊に、1972年3月号からは、毎月刊行の月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしました。

 創刊号の目次を見てみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行した北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイ。続く「最近の一冊」では、小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイ。続いて「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 以来41年、2007(平成19)年6月号で通巻450号を迎えました。読書情報誌としての重要な役割の情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。小川国夫『青銅時代』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、遠藤周作『イエスの生涯』(「聖書物語」を改題)、小林信彦『ちはやふる奥の細道』『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』などなど。

 2007年1月号からはレイアウトもリニューアル、頁数も増え128頁となりました。これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みで、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。