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闇の穴

藤沢周平/著

649円(税込)

発売日:1985/09/27

  • 文庫
  • 電子書籍あり

別れた亭主が子と消えた……。女の心の綾を細やかにたどる表題作ほか、哀歓あふれる絶品七編。

わたしを棄てた男が帰ってきた。大江戸の裏店でそっとともした灯を吹き消すような暗い顔。すさんだ瞳が、からんだ糸をひくように、わたしの心を闇の穴へとひきずりこむ――。ゆらめく女の心を円熟の筆に捉えた表題作。ほかに、殺人現場を目撃したため、恐怖心から失語症にかかってしまった子供を抱えて働く寡婦の薄幸な生を描く「閉ざされた口」等、時代小説短編の絶品七編を収める。

  • テレビ化
    BS新春時代劇「立花登青春手控えスペシャル」(2020年1月放映)
  • 映画化
    小川の辺(2011年7月公開)

書誌情報

読み仮名 ヤミノアナ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 304ページ
ISBN 978-4-10-124714-4
C-CODE 0193
整理番号 ふ-11-14
ジャンル 文学賞受賞作家
定価 649円
電子書籍 価格 528円
電子書籍 配信開始日 2011/07/01

著者プロフィール

藤沢周平

フジサワ・シュウヘイ

(1927-1997)山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。1971(昭和46)年、「溟い海」でオール讀物新人賞を、1973年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』、『白き瓶』(吉川英治文学賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、作品多数。

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藤沢周平
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