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若き日本の肖像―一九〇〇年、欧州への旅―

寺島実郎/著

649円(税込)

発売日:2014/07/29

  • 文庫

現代を解読する「鍵」を求めて、一九〇〇年の欧州へ。近代日本の源流を鋭く見つめる好著。

西暦1900年――。『坂の上の雲』の主人公・秋山真之や英留学に向かう途上の漱石はパリ万博を訪れていた。そしてロンドンに南方熊楠、ウィーンには青山光子。二十世紀を迎える欧州で、新しい世紀の熱い息吹に触れた若き日本人たちの精神と足跡を辿り、近代日本の源流と歴史の深層を見つめ直す。新潮選書『二十世紀から何を学ぶか(上)―一九〇〇年への旅 欧州と出会った若き日本―』改題。

目次
文庫版のためのまえがき

はじめに
第一章 一九〇〇年 パリ
万国博覧会を訪れた日本人
漱石もエッフェル塔に登った
ピカソ・印象派・ジャポニスム
知られざる日仏関係史
ベルサイユ講和会議と西園寺公望
明治の先人達の情報通信センス
【付】あらためて渋沢栄一を思う
第二章 一九〇〇年 ロンドン
二十世紀を持ち帰った夏目漱石
マルクスに悩み続けた二十世紀
日本のイメージを作った川上音二郎
ケインズは現代を救ったか
南方熊楠と大英博物館
いま、再考する日英同盟
第三章 一九〇〇年 ウィーン
欧州統合の母、クーデンホーフ・光子
ヒットラーの反ユダヤ主義の原点
フロイトが二十世紀にもたらしたもの
第四章 一九〇〇年 ローマ
熱く長かった「バチカンの二十世紀」
現代も脅かすファシズムの幻影
第五章 一九〇〇年 マドリッド
「一八九八年の世代」の知識人たち
独裁者フランコの二十世紀
第六章 一九〇〇年 ハーグ
ハーグ国際平和会議の意味
第七章 一九〇〇年 サンクト・ペテルブルク
ロシア革命と「明石工作」
広瀬武夫が見たものは何か
【付】サンクト・ペテルブルクの日本語学校
第八章 一九〇〇年 ベルリン
ドイツ帝国に学んだ明治日本
葛藤を生きた森鴎外という存在
終章 一九九九年 世紀末に向う欧州
旅のおわりに

選書版へのあとがき
主要参考文献リスト

解説  佐高 信

書誌情報

読み仮名 ワカキニホンノショウゾウセンキュウヒャクネンオウシュウヘノタビ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-126141-6
C-CODE 0195
整理番号 て-10-1
ジャンル 世界史
定価 649円

著者プロフィール

寺島実郎

テラシマ・ジツロウ

1947(昭和22)年、北海道生れ。1973年、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。同年三井物産入社。ワシントン事務所長、三井物産戦略研究所所長、三井物産常務執行役員を務めた。現在、(財)日本総合研究所理事長、多摩大学学長、三井物産戦略研究所会長。『新経済主義宣言』(石橋湛山賞受賞)『ワシントン戦略読本』『脳力のレッスン 正気の時代のために』『世界を知る力』『リベラル再生の基軸 脳力のレッスンIV』など著書、共著多数。

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