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世界24ヵ国同時刊行! 未公表の最高機密文書、多数収録!

  • 映画化シチズンフォー スノーデンの暴露(2016年6月公開)

暴露―スノーデンが私に託したファイル―

グレン・グリーンウォルド/著、田口俊樹/訳、濱野大道/訳、武藤陽生/訳

1,836円(税込)

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発売日:2014/05/14

読み仮名 バクロスノーデンガワタシニタクシタファイル
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 383ページ
ISBN 978-4-10-506691-8
C-CODE 0098
ジャンル 評論・文学研究、ノンフィクション
定価 1,836円
電子書籍 価格 1,836円
電子書籍 配信開始日 2014/05/14

国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)という合衆国の二大情報機関に在籍したエドワード・スノーデンは、自身の運命と膨大な機密文書を著者に託した。香港で密会した情報提供者の実像、そして文書の戦慄すべき全貌――。一連の報道で英紙〈ガーディアン〉にピューリッツァー賞をもたらした当人がいま、すべてを明かす。

著者プロフィール

グレン・グリーンウォルド Glenn,Greenwald

1967年、ニューヨーク生まれ。ジョージ・ワシントン大学卒業、ニューヨーク大学法科大学院修了。ジャーナリスト、弁護士。〈ガーディアン〉〈サロン〉などに寄稿するほか、著書多数。スノーデン文書のスクープを筆頭に、調査報道で数々の賞を受賞。2014年初頭、新たなメディア媒体〈インターセプト〉を共同創刊。ブラジル在住。

田口俊樹 タグチ・トシキ

1950年、奈良市生れ。早稲田大学卒業。“マット・スカダー・シリーズ”をはじめ、『チャイルド44』『パナマの仕立屋』『神は銃弾』『卵をめぐる祖父の戦争』『ABC殺人事件』『偽りの楽園』など訳書多数。著書に『おやじの細腕まくり』『ミステリ翻訳入門』。さらにフェロー・アカデミー講師として後進の育成にあたっている。

濱野大道 ハマノ・ヒロミチ

1978年生まれ。翻訳家。ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)大学院東南アジア言語文学(タイ文学)修士課程修了。訳書にリチャード・ロイド・パリー『黒い迷宮』(早川書房)、グレン・グリーンウォルド『暴露』(新潮社・共訳)など。

目次

序文
第一章 接触
第二章 香港での十日間
第三章 すべてを収集する
第四章 監視の害悪
第五章 第四権力の墜落
エピローグ
謝辞

インタビュー/対談/エッセイ

波 2014年6月号より 国家と市民のプライヴァシー

田口俊樹

いやあ、大変だった。
最初の原稿の一部があちらから機密保持のためにメールではなく、ハードコピーで届いたのが去年の十月半ば、どうにか翻訳の決定稿までたどり着けたのが今年の四月半ば。三人で翻訳作業に取りかかったことを考えると、通常のほぼ六倍の時間を要した仕事だった。予定どおりに次の原稿が届かなかったからである。その後、ぽつぽつとさみだれ式に、おまけに章の順番も前後して送られてきて、やりにくいことこの上なかった。さらに最後の最後まで著者校で直しがはいる。著者の記憶ちがいや事実誤認や推敲の結果による手直しなのだが、それが大量にある。世界同時発売ということで、締め切りが当初から言い渡されている。正直、最後には、いい加減にしてくれ、と言いたくなった。が、そうした苦労に対するお駄賃のような、ちょっと面白い発見がふたつほどあった。
まずひとつ、これは再発見ということになるかもしれないが、日本の出版物はいかに丁寧につくられているか、ということだ。もともとあちらの本は明らかな誤りを放置したまま出版されることがままあるのだが、今回、著者の事実誤認については、著者が訂正してくるまえから訳者サイドと編集サイドで直していた個所が多々あった。そういう個所に出くわすたび、はいはい、先刻承知しておりますですよと、悪いとは思いつつ、しばし上から目線になったものだ。もうひとつは著者が推敲してきた個所が、それを知らされるまえからすでに訳文では訂正後の文になり変わっていることがよくあったことだ。たとえば、著者があとから補ってきたことばが訳文には最初から補われているというふうに。手前味噌に聞こえるかもしれないが、実はこれは自慢でもなんでもない。翻訳というのは、そもそも原文に含まれる情報を整理して、極力読者にわかりやすく伝えようとする作業だから、ある意味、当然のこととも言える。改めて翻訳の面白さに気づかせてもらった。
さて、そんな本書。スノーデン氏の暴露内容については言うまでもないが、とにもかくにも読みものとして特段に面白い。著者グリーンウォルド氏が香港に飛んでスノーデン氏と初めて会う場面など、まるでスリリングなスパイ小説を読んでいるかのようだ。また、9・11以降、アメリカの大新聞がいかに政府寄りになってしまったかという事実にも驚かされた。もっとも、「政府が右ということを左と言うわけにはいかない」などという“個人的見解”を公の場で思わず口走ってしまうようなご仁が、国を代表する放送局のトップに収まっている日本よりはまだましかもしれないが。しかし、なにより訳者が啓蒙されたのは、プライヴァシーに関する著者の識見である。国家の“プライヴァシー”だけが手厚く保護され、一般市民のプライヴァシーが例外なく侵害される社会の恐ろしさ。グリーンウォルド氏は熱く訴える。プライヴァシーがなくなると人々は萎縮し、社会もまた萎縮する。まさに。
民主国家では民意を体現した者が国を治めることになっている。わが国では昨秋、そんな為政者たちが「特定秘密保護法」なる法律を衆参両院で可決した。その法律の全文を読んでみた。かかる素養が当方にないせいもあろうが、わかりにくいことはなはだしい。作為さえ感じさせるわかりにくさである。失礼ながら、「てにをは」を直したくなるような個所さえあった。この法案にいったいどれほどの民意が盛り込まれているのだろう? 勢いを得た為政者は今、ただひたすら日本という国を“列強”にしたくてうずうずしている。日本という国を戦争のやりやすい国にがむしゃらに変えようとしている。そんな国になることで国民にどんな利益があるのかという肝心の議論を二の次三の次にして。
国家は誰のためのものか。この古くて新しい問題も本書は読む者に考えさせる。こんな今こそ、ひとりでも多くの方々に読んでいただきたい一冊である。

(たぐち・としき 翻訳家)

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