イチバンココニニアウヒト
いちばんここに似合う人


ミランダ・ジュライ 岸本佐知子

孤独な魂たちが束の間放つ、生の火花。カンヌ新人賞受賞の映画監督による初小説集。

水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教える娘。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で、頭がはちきれそうな中年女。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人――。強烈な個性と奇妙な優しさに満ちた16の短篇を、物語の声にぴったりと寄り添う岸本佐知子訳で。フランク・オコナー国際短篇賞受賞。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 282ページ
ISBN : 978-4-10-590085-4
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2010/08/31

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ミランダ・ジュライ
July,Miranda

1974年、バーモント州に生まれ、カリフォルニア州バークレーで育つ。両親はともに作家で、出版社を営む。高校卒業後、カリフォルニア大学サンタクルーズ校に進学するが中退し、オレゴン州ポートランドに移ってパフォーマンス・アーティストとして活躍。1997年からは映画製作も開始し、脚本・監督・主演を務めた初の長篇映画『君とボクの虹色の世界』が2005年のカンヌ国際映画祭でカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞、大きな注目を浴びる。一方で、2001年ごろから『パリス・レビュー』『ニューヨーカー』『ハーパーズ』等の雑誌に小説を発表しはじめる。初めての小説集となる『いちばんここに似合う人』は、2007年に出版されて多くの作家や書評家から絶賛され、フランク・オコナー国際短篇賞を受賞した。



岸本佐知子 
共同パティオ
水泳チーム
マジェスティ
階段の男

その人
ロマンスだった
何も必要としない何か
わたしはドアにキスをする
ラム・キエンの男の子
2003年のメイク・ラブ
十の本当のこと
動き
モン・プレジール
あざ
子供にお話を聞かせる方法
訳者あとがき


▼Mitsuyo Kakuta 角田光代
みごとなくらい挑発的な短篇小説が並んでいる。小説が切り取るだれかの人生が、ありようが、人との関わりが、言葉のぜんぶがいちいち読み手を挑発する。あなた、ひりつくくらい孤独だってことに、なんで知らんふりするの、と。そう、この若き小説家の作品は、逃れようのない孤独を突きつけてくる。彼らの孤独は、そっくりそのまま、私たちのそれだ。やさしさも共感も癒しも、小説は潔く排して、尖っている。なのにどうしたことか、読んでいるうち、彼らの、いや、私たち自身のその孤独が、強く、うつくしく光を放ちはじめ、まるで私たちの生や魂を守る無敵な武器のように思えてくる。

▼San Francisco Chronicle サンフランシスコ・クロニクル紙
ミランダ・ジュライの物語は、あらゆるページで私たちを仰天させる。ときにストレートな性描写で、ときにありえないほど青臭く雄弁な文章で、そしてしばしば、まぎれもない独創性で。

▼The Seattle Times シアトル・タイムズ紙
ミランダ・ジュライは、奇妙で抗しがたい、新しい声を持った作家だ。彼女の描く世界はリアルだがシュールで、絶望的に悲しく、それでいて「秘密の悦び」に満ちている。

▼Zink ジンク誌
豊かで叙情的、遊び心に満ちていて破壊的。驚くほど親しみやすく、申し分なく詩的だ。
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