ホーム > 書籍詳細:新書で入門 西鶴という鬼才

色、カネ、欲を自在に操った江戸最高の知性。

新書で入門 西鶴という鬼才

浅沼璞/著

734円(税込)

本の仕様

発売日:2008/02/18

読み仮名 シンショデニュウモンサイカクトイウキサイ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 190ページ
ISBN 978-4-10-610250-9
C-CODE 0223
整理番号 250
ジャンル 古典
定価 734円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2012/03/30

一日で二万句を詠み、十年で三十の人気作を著した元禄の鬼才・井原西鶴。醒めた眼で金銭を語り、男と女の交情をあますところなく描く。芸能記者にして自らも芸人、そしてエンタメ作家として人気を博した。評伝的史料は極めて少なく、実在さえ疑われることもあるけれど、芥川や太宰をはじめ数多くの作家と読者を今も魅了しつづける。仕事と人生を「鬼のような心」で全うした謎多きマルチタレントの実像に迫る。

著者プロフィール

浅沼璞 アサヌマ・ハク

1957(昭和32)年、東京都生まれ。俳人(主に連句)。法政大学文学部日本文学科卒。日本大学、法政大学、武蔵野大学講師。新連句形式「オン座六句」を提唱し、Web「連句パワー」主宰。著書に『可能性としての連句』『西鶴という方法』など。

目次

はじめに
第一章 金銭を知る 経済小説家の眼
貯蓄に励め/利息ほど恐ろしきはなし/利息の御利益/「天下の台所」を描く/自然物がカネになる/分不相応なムダ使い/着飾るのもほどほどに/贅沢のはての計画破産/やはり現ナマは強し/ブランド商売より薄利多売/貧しいなりの現金暮らし/過ぎた贅沢に例外なし/家業に励むべし
第二章 性愛を描く ポルノ小説家の表現
稀代のマルチタレント/偽ラブレターを質草に/お大尽の悪ふざけ/アッパレな大尽と太夫/小心男をやっとイカせる/「へ」の字が「×」の字に/遊女を詠む視線/遊女マニュアル/他人のセックスを聴く/美貌を鼻にかけると/待遇の格差に淫婦の改心/心身ともにボロボロで/マニュアル化された「床言葉」
第三章 芸道を究める タレント作家の演技
ラップDJも真っ青/早乙女遊女への憧れ/俳句を通じた「悪所」人脈/名妓と白拍子/遊女へのシンパシー/無礼講パフォーマンス/「悪所」のエネルギー/男色のたしなみ/美少年のはかない盛り/ジェンダー・フリーの祝祭空間/役者交遊録/不発のお笑いバトル/娘の逆夜這い
第四章 奇想を生かす エンタメ作家の技巧
夜空にババァの火の玉/「死なれぬ切なさ」/呪文アブラサシ/時の流れと人の営み/源内がまねた「齣落とし」/武士の義理と太宰のリメイク
第五章 人生を探る 西鶴の謎
西鶴の思考/他者への眼差し/生まじめな子育て/「鬼のような心」/西鶴と死
文学に描かれた虚像と実像――あとがきにかえて
西鶴略年譜
参考文献

蘊蓄倉庫

好色を描く「信念」

 今年は『源氏物語』の完成から、ちょうど千年。小林秀雄は西鶴の『好色一代男』はその翻案であり、さらに『源氏』以降唯一の「信念ある好色文学」と述べました。大正期の『一代男』は伏字だらけで、西鶴の描いたエロスが文学として認められるまでの道のりが平坦でなかったことは本書でも触れていますが、「チャタレイ夫人の恋人」を著したロレンスしかり、人間と性愛を描き尽くすには並々ならない技量と信念が要るもののようです。
掲載:2008年02月25日

感想を送る

新刊お知らせメール

浅沼璞
登録する
古典
登録する

同じジャンルの本

書籍の分類

新書で入門 西鶴という鬼才

以下のネット書店よりご購入ください。

※対応端末でお探しください。

Shincho Live!