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その瞬間、ビル・ゲイツは激怒した――。インサイダーによる野望達成の物語。

マイクロソフト戦記―世界標準の作られ方―

トム佐藤/著

778円(税込)

本の仕様

発売日:2009/01/19

読み仮名 マイクロソフトセンキセカイヒョウジュンノツクラレカタ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 254ページ
ISBN 978-4-10-610298-1
C-CODE 0233
整理番号 298
ジャンル IT
定価 778円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2011/12/28

炸裂する癇癪、飛び交う怒号、喧嘩腰のビジネス――一九八〇年代後半から九〇年代初頭、IT業界のグローバルスタンダードをめぐって歴史的な戦いがあった。破綻したマイクロソフトとアスキーの共同戦線、撤退してゆくPCメーカーとソフトメーカー、次々現われる新規格……幾多の難局を乗りこえ、ウィンドウズは爆発的に普及した。ヨーロッパと日本で最前線にいた著者が、自身の体験とともにその理由を解き明かす。

著者プロフィール

トム佐藤 トム・サトウ

1960(昭和35)年大阪府生まれ。新規事業開発コンサルタント。十三歳で渡英、ロンドン大学卒業(天文物理学専攻)。イギリスマイクロソフト入社後、マイクロソフト日本法人でウィンドウズのマーケティングを担当する。著書に『だからアメリカで起業した』。

目次

  序
第I部 パソコン草創期の挑戦
1.最大幸福という原理
ベンサムのミイラ/最大多数の最大幸福/世界最強の法則/互換性という基本仕様/オセロゲームのような市場/八二年秋、悪夢のシナリオ/就職氷河期で起業を準備
2.テクノロジーの波
標準化に必要なスキルセット/デファクトにいたる二つの要件/最大手IBMとの共同開発/デファクトになりかけたMS-DOS/自作のプログラムで起業した頃/テクノロジーの波の干満を知る
3.業界マップ
業界ネットワークの最末端で/専門誌を通じて得た業界マップ/日本のマイコンブームとMSX/MSX標準化の立役者、西和彦/標準化の旨味を知ったゲイツ
4.テックサポート
MSXのグローバル戦略/出来の悪い英文マニュアル/テクニカルサポートの欠如/一大メディアツアー/アスキーのコンサルタントに就任
5.ヘッドハント
「コネクター」との出会い/クリスマス商戦に失敗/アメリカの経済規模を実感/マイクロソフトへのプレッシャー/苦渋のマイクロソフトからの招請
6.そのまま、走る
Hit the ground, running/ショックトリートメント・欧州篇/アメリカで、ゲイツのゴーサイン/東京、アスキー本社での成果
7.ベルリン
激怒するソニー/フィリップスも激怒/ギリギリの共同歩調/三ツ星レストランでの大喧嘩/ロンドンで予想以上の成果/MSXはこれでいける……
8.メジャーイベント
プラザ合意というグローバル・イベント/齟齬を来したビジネスモデル/円高が提携解消を後押し
9.崩壊
対立の狭間で/マイクロソフト株式上場、MSXの将来は?/MSXからウィンドウズへ
第II部 ウィンドウズ……OS勃興期の激戦
10.ウィンドウズプロダクトマネージャー
マイクロソフト日本法人への転勤/怒鳴りあいで仕事が進む会社/開発部隊を失った日本法人の苦境/提携解消の後遺症/出足ヨロヨロのウィンドウズ
11.ウィンドウズの進化
度重なった「ラッキー」/命運を分けた契約書の文言/見切り発車のプレス発表/マックのようなウィンドウズを/続々登場するGUI/ようやくウィンドウズが動いた
12.二つの巨大ハブ企業
巨大企業IBMの牙城/ボース・アインシュタイン凝縮とは/OS独自開発を打ち出したIBM/IBMの独自OS路線/無理な共同開発を露呈したOS/2/「大樹」IBMに寄り続けた理由
13.ウィンドウズセミナー
ウィンドウズ、日本での第一歩/トラブル続きのマシンデモ/代役のおかげで深まった理解
14.二つのウィンドウズ
日本メーカーのバンドル決定/コンパックがバンドルを決定/錯綜する日本向けウィンドウズ対応
15.裸の王様
ソフトなきOSの無意味/業界の支持を広げる/プリンターとメモリーボード/ダイレクトメール戦略/アメリカと並行開発へ移行
16.OS戦争
幻と消えたトロンOS構想/アップルとの裁判闘争/ジャストシステムが突然の謀叛
17.ウィンドウズ3.0への道
マイクロソフトでございます/ウィンドウズ2.10プロジェクト/ウィンドウズ3.0の二つのインパクト/目立たない2.10/ウィンドウズ3.0への予感
第III部 デファクトスタンダード……業界全体を巻き込め
18.OEMブリーフィング
リセットされたウィンドウズ開発/ブリーフィングの成否を分けること/日本IBMとのビッグミーティング
19.コンソーシアムを立ち上げろ
ソフトウェア流通会社からの提案/MSX失敗の教訓を生かす/業界ならではの紆余曲折/ウィンドウズ業界組織の第一歩
20.ティッピング・ポイント
流行爆発の三要因/ウィンドウズ普及へ、部外者の活躍/OS/2と3.0、OS戦争の潮目/日本でも部外者が活躍
21.ビル・ゲイツとコンソーシアム
有意義なミーティングで大失態/最大手NECを味方につける/日本でのティッピング・ポイント
22.ワールドワイドウィンドウズ
ゲイツとのリトリート会議/各国団体とのネットワーク化/3.0出荷決定とバーンアウト
23.ウィンドウズ3.0ローンチ
ウィンドウズの「爆発的感染」前夜/徹底したマーケティングとPR戦略/デファクト化とトレンド変化
24.炎上
IBMとの決別前夜/炎上、そしてバーンアウト/DOS/Vが制覇した国内市場/ウィンドウズの世界
25.デファクトのメカニズム
デファクトスタンダードへの道程
  後記

   主要参考文献

担当編集者のひとこと

デジタル戦争はアナログだった

 本書を担当していて感じたのは、デジタルの世界とはいっても、やはりビジネスそのものはとてもアナログなものだということです。登場人物それぞれの夢や希望、失敗と挫折、人とのつながり、逃れようのない経済の大きなうねり……。
 90年代の初め、マイクロソフトがウィンドウズで爆発的な成功をおさめるまでに、業界ではいったい何が起きていたのか。いまや全世界に、そして私たちのデスクの上に普及したOSをめぐる覇権争いは、ひとつの現代史といっても過言ではありません。

2009/01/23

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