プロローグ
第一章 リーマンショックで消えた政治献金
当選二回の民主党代議士・市村浩一郎の一日は、早朝の駅頭演説から始まる。地盤・看板・カバンを持たず、カネをかけない地道な政治活動を徹底する市村だが、リーマンショックは意外な形で彼の身にも及んだ。
第二章 新人候補が犠牲にしたもの
自民王国で立候補した民主党の新人・神山洋介は、総選挙に向けて総力戦を続けていた。長期化する戦いの中で、父親から借りた金は底を突きかけ、妻も一時期精神のバランスを崩す。国政を目指す普通の若者が直面した現実とは。
第三章 スキャンダルに翻弄された地元市長選挙
かつて国政で争った地元市長が汚職で逮捕された。不意に訪れた市長選挙に、市村は地元県議を擁立。能力と人柄に定評のある候補者は選挙戦を優位に進めたが、西松献金事件とライバル候補の奇妙な戦略で流れは一変する。
第四章 秘書たちの役割
代議士の普段の活動を支えるのは秘書たちだ。人手はいくらでも欲しい。しかしカネはない。頼れるのは自ずと、自分も政治を志し、秘書稼業を修業と捉えられる人たちになる。政治家に転身した元秘書は、代議士の活動も支える。
第五章 あいさつとカネと人間関係
ついに選挙戦に突入した。政治家にはそれぞれ理想とする選挙の戦い方がある。しかし、公職選挙法の規定、事務所内の意見対立、人や資金の手当など、理想を阻む現実には事欠かない。選挙戦から見えてくる日本政治の問題点。
第六章 当選!
市村に強力な援軍が現れた。一橋大学の同窓で、楽天会長の三木谷浩史。著名経営者の支援など、十年前には考えられなかった。民主への「風」が吹く中で、市村の三選、そして神山の初当選も決まるが……。
エピローグ
あとがき