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「世界一のブレンダー」が教える、“ウイスキーを10倍愉しむ方法”。

ウイスキーは日本の酒である

輿水精一/著

756円(税込)

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発売日:2011/08/16

読み仮名 ウイスキーハニホンノサケデアル
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 207ページ
ISBN 978-4-10-610431-2
C-CODE 0263
整理番号 431
定価 756円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2012/02/17

近年、国際的な酒類コンペの賞を総なめしているジャパニーズウイスキー。躍進の裏には、秀逸な日本人の“ものづくり精神”があった――。一時期の人気低迷にもかかわらず、研究開発を重ね、ついに日本のウイスキーは、世界に類を見ない個性をもつ酒へと進化したのだ。知れば知るほど魅力的なその奥深き世界、ブレンドという魔術、バーで使える薀蓄等、「世界一のブレンダー」が自ら伝授する、“ウイスキーを10倍愉しむ方法”。

著者プロフィール

輿水精一 コシミズ・セイイチ

ブレンダー。サントリー山崎蒸溜所勤務。1949(昭和24)年生まれ。山梨大学工学部発酵生産学科卒業。1973年サントリー入社。研究センターや貯蔵部門などを経て、1999年よりチーフブレンダー。2011年、手がけた「響21年」が2年連続で「世界最高のブレンド」に選ばれた。

目次

序章 ウイスキー再生
多様なウイスキーのイメージ/ハイボール・ブーム到来!/女性に嫌われる酒に将来はない/ウイスキー・ライヴの賑わい/ウイスキーブレンダーの仕事/ブレンダーが語るということ/ウイスキーの伝道師としての役割
コラム(1) シングルモルトとブレンデッド
第一章 日本のウイスキー誕生とその受容の歴史
山崎の地が選ばれた理由/ウスケという名の化け物/ゼロからのスタート/ランクアップしてゆく楽しみ/多様化・個性化の時代
第二章 日本のウイスキーのつくられ方
日本の風土とウイスキー/アイラ島で発見した『白州12年』の真価/ウイスキーとワインの違い/清澄麦汁と仕込み水/発酵の主役と脇役/ニューポットに望むもの/日本が独自発展した事情/世界的にも珍しい複合蒸溜所/ウイスキーづくりという錬金術/樽貯蔵と神秘のメカニズム/天使の分け前の意味するもの/貯蔵環境と樽熟成/理想の樽を追い求めて/貯蔵樽のいろいろ/ミズナラ樽の奇跡/貯蔵庫の中は、万樽万酒
コラム(2) 蒸溜酒と醸造酒
第三章 ブレンダーが見ている世界
天体観測とウイスキー/最初の職場はボトリング工場/チーフブレンダーは雲の上の存在/中央研究所で過ごした九年/樽と熟成の魅力に開眼/ブレンダー室との二人三脚/「私でいいんですか?」/遅咲きのブレンダー/積み重ねが命のテイスティング/「和食に合うウイスキー」への挑戦/決め手は、杉樽と竹炭濾過/予想外の成功を博した「和イスキー」/痛恨の挫折から得た教訓/ウイスキーはブレンドする酒
コラム(3) ウイスキーを十倍美味しく飲む方法I
第四章 熟成、その不思議なるもの
ウイスキーの主戦場で勝負したい/「12年」が世界標準である理由/バックバーに並べられる「12年」を/海外で受けた高い評価/グレーン原酒だって主張したい/欧州を驚愕させた「梅酒樽」/金八先生とブレンダー/難しい定番ブランドのつくり分け/「鰻のタレ方式」という裏技/『オールド』イメチェンの舞台裏/将来を見据えた原酒づくり/貯蔵庫の樽への気配り/原酒と対話する喜び/「歳歳年年酒不同」/ブレンディングの手順/終着駅こそが出発点
コラム(4) ウイスキーを十倍美味しく飲む方法II
第五章 ブレンドという魔術
趣味はウイスキー/午前七時四分の男/常に、自分の状態を一定に保つ/私のテイスティング流儀/口に含んで見えてくるもの/フレーバー・ホイールという目安/即興的表現が飛び交うブレンダー室/香味の代表選手たち/重要な原酒どうしの相性/優等生だけではつまらない/原酒の世界は、人間社会の縮図/匠の技が活かされる余地/原酒の潜在力を活かす法/ブレンディングは、絵を描く感覚/優れたブレンダーの条件/求められる意識の高さ
コラム(5) ウイスキーを十倍美味しく飲む方法III
第六章 世界の中のジャパニーズウイスキー
ウイスキーは日本の酒だ!/世界の蒸溜所の頂点に立つ/世界の五大ウイスキーが出揃うまで/五大ウイスキーと呼ばれる条件/ものづくりの精神を継承する/逆風下で高まった国際的評価/止まらないジャパニーズ旋風/スウェーデンの知日家モルトマニアたち/「やってみなはれ」と呟くとき/スコッチの揺るぎなさ/不易と流行/世界で楽しまれるウイスキー/ジャパニーズウイスキーの無限の可能性/空飛ぶウイスキー・アンバサダー/スコッチとジャパニーズの個性の違い/常に新しいテイストを/未来のブレンダーを唸らせるために
コラム(6) ウイスキーは人に優しい酒
おわりに
ウイスキーづくりは一人のヒーローの作業ではない/仕事の軸をぶれさせないということ/まだ私はウイスキーが分からない

担当編集者のひとこと

スコッチよりもジャパニーズ

 酒を覚え始めた学生時代、ウイスキーは憧れの酒でした。特に『山崎』や『響』といった日本のプレミアム・ウイスキーは、友人がこっそり父親のストックから拝借、なんてとき以外はめったに拝むことができないもので、もっぱら『角瓶』や『オールド』に親しんでいました。それが社会人になり、カウンター・バーに足を運ぶようになると、スコッチ・ウイスキー、特にシングルモルトを知るようになりました。バーの雰囲気にも気圧され、舶来のウイスキーの方が格好がつく、なんて、味もわからないくせに、そんなことを思っていたのでしょう。
 ところが30代になってジャパニーズ・ウイスキーと再会すると、そのポテンシャルに驚かされました。それまでは「スコッチと比べて個性的ではない」と勝手に思っていたのですが、とんでもない。それに気づかないこちらが浅はかなだけで、しずかにその存在を主張してくる日本のウイスキーのやさしい魅力にはまってしまいました。 本書は、サントリーの山崎蒸留所でチーフ・ブレンダーとして活躍する著者が、日本のウイスキーの魅力を存分にプレゼンテーションしたものです。筆者が手がけた『響21年』や同僚の手がけた『山崎1984』など、近年、ジャパニーズ・ウイスキーは、世界的な酒類コンペの賞を総なめしています。ウイスキーの本場スコットランドでもその評価は高く、いまや日本のウイスキーは世界的な名声をほしいままにしています。
 なぜそのような高い評価を日本のウイスキーが得るようになったのか? 本書はそうした疑問に答えてくれます。日本のウイスキーづくりには、あらゆる「ものづくり」の現場でヒントとなるような、日本人の秀逸な「ものづくりの精神」が詰まっているのです。
 誰かさんのように「ウイスキーはスコッチに限る」などという根拠のない思い込みに支配されているような方に、ぜひ本書を手に取ってもらい、日本のウイスキーの魅力を発見してもらいたい――。『ウイスキーは日本の酒である』なんて大胆なタイトルを冠した理由も、そこにあります。バーで使える薀蓄もたっぷり、読めばウイスキー観が一変すること間違いなしの一冊です。

2011/08/25

蘊蓄倉庫

“かつおぶし”みたいなウイスキー?

「ウイスキーづくりの“司令塔”」であるブレンダーが、ウイスキーの味を表現する言葉は当然のことながらさまざまです。「りんご・西洋梨のような甘く華やかな香り」「蜂蜜のような重くて甘い香り」ならば、なんとなく想像もつきますが、「汗くさい・ナッツのような・石炭を燃やしたような」となると、それがどのようなウイスキーか、素人が想像することはできません。他にも「せんべいみたいだね」「かつおぶしだな、これは」などと表現するときもあるようです。ウイスキーの世界はかくも奥深い世界なのです。
掲載:2011年8月25日

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