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そのとき政治は無力だった――。「リアリズム」なき現場で生み出された渾身の政治論。

原発と政治のリアリズム

馬淵澄夫/著

756円(税込)

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発売日:2013/01/17

読み仮名 ゲンパツトセイジノリアリズム
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 207ページ
ISBN 978-4-10-610504-3
C-CODE 0231
整理番号 504
ジャンル エネルギー
定価 756円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2013/07/26

突然、原発事故対応の現場に放り込まれた著者は、眼前の光景に愕然とする。「政治主導」をはき違えた政府、楽観論にこだわる「原子力ムラ」……機能不全の現場には「リアリズム」が欠如していたのだ。高線量下で現場作業をどう進めるか? 原発をコントロールすることは本当に可能か? 真の危機管理能力とは何か? 政治の無力さに苦悩しつつ、その役割と意義を自問し続けた経験から語る現実主義的政治論。

著者プロフィール

馬淵澄夫 マブチ・スミオ

1960(昭和35)年奈良県生まれ。衆議院議員。横浜国立大学工学部卒業後、建設会社技術研究員職、上場企業取締役を経て、2003年衆議院議員初当選。以後、国土交通大臣・内閣府特命担当大臣等を歴任。震災後は内閣総理大臣補佐官として原発事故対応にあたる。

目次

まえがき
序章 突然の要請
一本の電話
急遽東京へ
第1章 そこで何が起きていたのか
「最悪」のシナリオ
首都圏全体が避難区域となる
報道内容とのギャップ
放り込まれた会議
不安と葛藤
原発処理の日々
第2章 なぜ現場は混乱していたのか
統合本部が立ち上がるまでの経緯
「ただの話し合い」だった統合本部
法と権限は絶対に必要だ
東電の「自主判断」に頼らざるをえない
バラバラに動き始めた政府と東電
プロジェクトの意味の違い
原子力の火という存在証明
プロジェクト統合と法の整備
第3章 困難なミッションを進めるには
当時の原発の状況
国民にとっての優先事項とは何なのか
カバリングの意義
困難な現場と未知のプロジェクト
厳しい仕事に臨む姿勢
リモート機器が動かせない現場
若き日に受けたオヤジの教え
「必ずやる」ためにどう考えるか
第4章 「最悪の事態」をどう想定すべきか
「尾本ペーパー」に書かれた「スラリー計画」とは
二〇〇ミリシーベルトの中で人を働かせる
誰に決死隊を頼むのか
「再爆発」後のシミュレーション
日陰の「チームゼロ」
「最悪の事態」の備えを隠す必要はない
内部で広がる楽観論
政府の不作為の罪
第5章 情報とデータをどこまで信用するか
統合本部内部の情報不足
簡単に人を信じてしまう状況
信用できる人を見極める
取り込まれないように情報を遮断する
嘘を見抜ける地頭
「地下水汚染」の攻防
自分たちで証明するしかない
メルトダウンはないという「常識」
隱蔽は致命的な誤りを生む
第6章 原子力ムラの論理とは
楽観論はいかに形成されるか
技術の緻密さが仇になる
判断の遅さと視野の狭さ
東電が遮水壁を拒否するわけ
原子炉の建築方法とコスト意識
目に見えない恐怖への鈍感さ
中長期対策への忌避感
巨大組織と「上」の集団
第7章 政治家はなぜ危機に対応できなかったのか
官邸での緩んだ訓練
政治家に必要な「鳥の目」
組織を動かした経験がなければ
マネジメント能力と集票能力は違う
海外から見る日本の異常さ
政治家のマネジメント能力が問われるべき
誤った「政治主導」
「根回し」の重要性
唐突さはリーダーシップではない
首相にも「身の丈」がある
「次の首相」への幻想
第8章 現場を見ることの意味とは
原発を訪れる理由
リアルな戸惑いと不安
Jヴィレッジという戦場
初めて間近で見た建屋
現場と東京の埋まらない溝
原発を本当に支えているのは
放射能という見えない敵
建屋の中に充満していたもの
現場の状況を身体で感じることの意味
第9章 私たちは危険をコントロールすることができるか
突然の幕切れ
私が経産省を拒否した理由
無責任な安全宣言
事故調査委員会の重要性
冷温停止の欺瞞
リスクは津波だけではない
一民間企業に原発事業はできない
原発の外から事故を見る
第10章 これからの原発をどう考えるか
「不作為の罪」と「無責任の連鎖」
「バックエンド問題」を先送りにしない
国民の無責任さをあえて問う
みなでリスクを共有するために
人間は原発を持てるか
脱・原発依存に向けて
あとがき

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