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なぜ「世界遺産」たりうるのか。辻調グループ代表だから書けた「和食の真実」。

和食の知られざる世界

辻芳樹/著

778円(税込)

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発売日:2013/12/14

読み仮名 ワショクノシラレザルセカイ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 223ページ
ISBN 978-4-10-610550-0
C-CODE 0263
整理番号 550
ジャンル クッキング・レシピ、グルメ
定価 778円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2014/06/20

料理研究者として知られる辻静雄を父に持つ著者は、幼い頃から味覚の英才教育を受けてきた。そしていま、世界が賞賛する「和食」の未来に大きな希望と一抹の不安を抱いている。なぜ海外の一流シェフは和食に驚嘆したのか? 料理を最高の状態で味わうコツとは? 良い店はどこが違うのか? 歴史的変遷から、海外での成功例や最先端の取組みまで、世界の食を俯瞰的に見つめ続けてきた著者だからこそ書けた、和食の真実。

著者プロフィール

辻芳樹 ツジ・ヨシキ

1964(昭和39)年大阪生まれ。12歳で渡英。米国でBA(文学士号)取得。1993年に、父・辻静雄の跡を継ぎ、辻調理師専門学校校長、辻調グループ代表に就任。海外への和食の発信も積極的に行っている。著書に『美食のテクノロジー』『美食進化論』(共著)等。

目次

序章 和食の驚くべき広がり
ニューヨークの街角にて/なぜ爆発的人気なのか/ロンドンのチキンカツカレー/異文化の人の憧れ/ひたすら「恥ずかしい」和食体験/満足させられるメニューがない/会話もはずまない貧しいテーブル/マダム・ポワンもボキューズも/和食はどこに向かおうとしているのか
第一章 「カリフォルニアロール」は和食か?
暗闇の中の料理/土の中から生まれた料理/カリフォルニアロールの出現/第一世代との違い/料理文化のグローバル化の中で/世界に出た和食の三つの変化変容/「どこまでが和食か?」を試す/欧米が憧れる「引き算の美学」/異文化進出における必須作業/『一風堂』の挑戦/「ラーメン」をどう変換するか/「回転寿司」が大失敗した理由/『ノブ』の成功要因/SAKEを世界に/日本酒とフランス料理の出会いを
第二章 和食はそもそもハイブリッドである
カリフォルニアのオールジャパン・チーム/ファーイーストの「食の列島」/世界有数の漁場の誕生/テロワール豊かな郷土食/大陸の影響/巨大文明の影響/「和風」の文化へ/鎖国が文化を定着させた/江戸は巨大マーケット/ファストフード「寿司」の誕生/茶の湯と懐石料理/識字率の高さが料理書を生んだ/「和」対「洋」の対立概念が誕生/日本版ミシュランの特徴/調理師学校のカリキュラムも多様/『NARISAWA』の試み
第三章 「美食のコーチ」の必要性
出汁の味がわからなくなっているのか?/味覚は三代か?/和食の審美眼を磨くために/最高のものを指標にする/料理は総合芸術/味わうために心がけていること/体調の管理/店のローテーション/職人の中間層のレベルが高く厚い日本/旬を知らない若者たち/コーチングとは何か/料理人の年齢当てクイズ/味を学ぶ/コースのピークと演出方法/料理の共通言語を見つける/料理人のやる気を引き出す
第四章 和食の真髄が見える瞬間
ブレない料理人たち/メインディッシュはご飯と目刺し/一皿ごとに酒を選ぶ/野菜が語りかけてくる/日本から西洋へ、西洋から日本へ/誇り高く平らかに生きる/完全会員制という選択/空まめ街道/矜持と進化/若きパティシエの転身/ゴツゴツした手を見て「本気や」/新しいブランドを立ち上げる/受け入れられる味を求めて/色彩感覚の奥深さ
第五章 ニューヨークで本格懐石を
最悪の治安の最高の店/ホームパーティーでの出会いから/「和食レストランがやりたい」/教育の現場にビジネスの試練を/誰がどうつくるか/煙とイメルダ夫人/失敗の連続/店名はペンキ屋から/正統的和食で勝負/トマトの出汁も使う/批評家はどう見たか/寿司を出さないというチャレンジ/サービスの向上/異文化に発信する難しさ/揺らぎを楽しむチームワーク
あとがき
主要参考文献

担当編集者のひとこと

刺身を乾かすな

 普段の食事はあまりグルメとは関係がなく、最近の関心事はCMで見ると矢鱈と美味そうな吉野家の「牛すき鍋膳」はどんなもんか調査に出かけるとか、そんな生活をしています。
 実のところ、同僚も同じようなものではないかと推察しているので、時折、接待の席などで妙にかしこまってグルメっぽいことをしている人を見ると、ちょっと可笑しくなってしまいます。ある先輩はワインが来ると、とにかくグラスをグルグル回すもんだと思っているようで、グラスの底に渦潮が出来そうな勢いでずっと回しまくっていました。多分そこまで回さなくていいんじゃないの。よく知らないけど。そう思ったけど怖い人なので何も言えませんでした。
 そういう私でも、食事の際に気になるのは、出てきた料理をすぐに食べない人がいることです。折角の刺身がカラカラになっていくのを見ると、何だかハラハラしてきます。「何なら食べましょうか」と言いたくなります。
 そういうわけで、『和食の知られざる世界』で、著者が、料理を真に味わうための心がけとして、最初に次のように挙げているのを見て「そうだそうだ」と深く頷きました。
「食事中、料理が出されているにもかかわらず際限もなくぺちゃくちゃ喋る人とは食べに行かない。料理には食べごろというものがある」
 この本には、こうした料理を味わうためのコツや、本当に良い店の条件、和食が世界で賞賛される理由等々、和食に関するあらゆるテーマが網羅的に書かれています。行ったことのない高級店の料理を疑似体験することもできます。
 少しでも食べることに興味のある方、刺身をカラカラにする人にイライラした経験のある方に是非読んでいただきたい一冊です。

2013/12/25

蘊蓄倉庫

ラーメン屋で5000円

 日本のラーメン店がニューヨーク等で成功している、ということはよく報じられています。しかし、成功するためには日本と同じサービスでは通用しないようです。ニューヨークで人気の「一風堂」では、店に入ると「食前酒」「前菜」が楽しめるようになっていて、ラーメンは「メインディッシュ」的な扱い。店内は高級居酒屋に近い感じで、2時間過ごして1人5000円くらいの勘定になることもあるとか。決して日本流を押し通しているのではなく、現地で受けるように「変換」されているのです。和食が世界で広まるには、こうした「変換力」が必要だ、というのが『和食の知られざる世界』の著者、辻芳樹さんの主張です。世界の食を俯瞰してきたキャリアの持ち主だけに説得力があります。
掲載:2013年12月25日

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