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僕はこうやって、映画を売って来た。名プロデューサーがはじめて明かす宣伝と広告のはなし。

ジブリの仲間たち

鈴木敏夫/著

907円(税込)

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発売日:2016/06/17

読み仮名 ジブリノナカマタチ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 302ページ
ISBN 978-4-10-610674-3
C-CODE 0274
整理番号 674
ジャンル ビジネス実用
定価 907円
電子書籍 価格 907円
電子書籍 配信開始日 2016/06/24

『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』etc……ジブリはなぜ常に予想を超えるヒットを生みだし続けることができたのか。そこには作品の力に加え、プロデューサーである著者と、仲間たちの力があった。「宣伝の本質は仲間を増やすこと」という思想の下、監督と激論を交わし、企業を巻き込み、駆けずりまわり、汗まみれになって体得してきた経験則とは――。秘話満載で綴る、三〇年間の格闘の記録。

著者プロフィール

鈴木敏夫 スズキ・トシオ

1948(昭和23)年愛知県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。徳間書店に入社、「アニメージュ」編集長などを経て、スタジオジブリに移籍、映画プロデューサーとなる。スタジオジブリ代表取締役。著書に『映画道楽』『仕事道楽 スタジオジブリの現場』『風に吹かれて』など。

目次

はじめに
第1章 作ることにしか興味がなかった僕が宣伝を始めるまで
  『風の谷のナウシカ』(1984)
  『天空の城ラピュタ』(1986)
  『となりのトトロ』(1988)
  『火垂るの墓』(1988)
  『魔女の宅急便』(1989)
“徳さん”との出会いと、高畑さんの教え/気がつけばメディアミックスを始めていた/「ラピュタジュース」で考えたタイアップの問題点/配給会社が変われば、宣伝も変わる/ヤマト運輸とのタイアップから始まった『魔女の宅急便』/日本テレビの出資と宣伝大作戦/コピーをめぐる徳さんとの対立 ほか
第2章 映画宣伝を変えたタイアップ時代の到来
  『おもひでぽろぽろ』(1991)
  『紅の豚』(1992)
  『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)
  『耳をすませば』(1995)
新生ジブリのスタート/まず映画の成功ありき――タイアップの基本方針/映画宣伝6つの手段/後々まで関係者の語り種になったヒット/JALとのタイアップから始まった『紅の豚』/「カッコイイとは、こういうことさ。」/JAの力を知った『平成狸合戦ぽんぽこ』/『耳をすませば』が大ヒットと言われた理由 ほか
第3章 空前のヒット作はこうして生まれた
  『もののけ姫』(1997)
関係者から反対された企画/熱海合宿と、「宣伝費=配給収入」の法則/難産だった「生きろ。」というコピー/6時間40分のメイキング映像と4分15秒のプロモーションビデオ/『もののけ姫』を“映画界の野茂”にする/宣伝総力戦、自ら矢面に立つ/映画がフィロソフィーを語る時代 ほか
【東宝宣伝プロデューサーの視点(1) 矢部勝】
第4章 時代との格闘
  『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999)
  『千と千尋の神隠し』(2001)
観客が減ることも覚悟してやったパロディ/徳間グループの総会で述べた「敗戦の弁」/あえて部数を落とした「アニメージュ」の経験/もう一度ヒットさせたら宮さんがおかしくなってしまう/2倍の宣伝 × 2倍の劇場/コンビニの店頭がメディアになった時代/映画のテーマは「貧乏」から「心」の問題へ ほか
【東宝宣伝プロデューサーの視点(2) 市川南】
第5章 汗まみれ宣伝論
  『猫の恩返し』(2002)
  『ハウルの動く城』(2004)
  『ゲド戦記』(2006)
  『崖の上のポニョ』(2008)
  『借りぐらしのアリエッティ』(2010)
  『コクリコ坂から』(2011)
宣伝とは仲間を増やすこと/「一生に一度くらい額に汗して働け」/想定外の事態に苦戦した『イノセンス』/宣伝しない宣伝/タイアップの決め手は三ツ矢サイダーの味!?/1万GRPをめざせ/シネコン時代の劇場宣伝/予告編の復権とリピーターの時代/デジタル × アナログのバランス/川上量生さんを“プロデューサー見習い”に ほか
【東宝宣伝プロデューサーの視点(3) 伊勢伸平】
第6章 ヒットの功罪
  『風たちぬ』(2013)
  『かぐや姫の物語』(2013)
  『思い出のマーニー』(2014)
宮崎駿 × 高畑勲、25年ぶりの同時公開!?/ユーミンへの公開オファー/時代に追いつかれて/宣伝手法の総決算/目的のためには手段を選ぶ/「姫の犯した罪と罰。」をめぐる葛藤/『かぐや姫』10の宣伝ポイント/“作られたヒット”を望まない監督/ヒットの小ぶり化と、大衆消費社会の終焉/新しい時代の風 ほか
あとがき

まとめテーマでくくる 本選びのヒント

担当編集者のひとこと

宣伝と広告、だけでなく

 スタジオジブリの映画(どの映画から?)で育ってきた世代も働き盛りというか、いい年齢になりました。そりゃそうで、「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで数えれば三十年、「ナウシカ」をリアルタイムで観たのが小学生低学年の時でも、もう不惑の年頃です。
 一昨年の「マーニー」を最後に、ジブリはとりあえず制作部門を閉じ、劇場用長編の製作をひとまず休むことにしました。そして、中仕切りの時期ということか、昨年の名古屋を皮切りに「ジブリの大博覧会」を開催しており(著者が関わってきた宣材物が徹底的に――実に二〇〇〇点余――展示されています。七月七日から六本木ヒルズ展望台 東京シティビューで開かれます)、そのひそかな「原作」本としてこの新書が書かれました。
 古いジブリ観客としては、嬉しくなるようなエピソードが満載で、かつサラリーパーソンとしては、仕事面でもろに有益な名言ばかりです。「宣伝とは仲間を増やすこと」「目的のためには手段を選ぶ」……。
 けれど何より励まされるのは、鈴木さんがカチンと来たり、猛烈に腹を立てたりしたり、啖呵を切ったり、あるいは「あのころの僕はとにかくムシャクシャしていた」といったところから、あくまで前進していく姿勢です。宣伝と広告の面からのジブリ戦史ですが、それにとどまらぬ、さまざまな仕事のヒント、生きていく励ましがあちこちに埋め込まれています。これもやはり、ひとつのジブリ作品だという気がどんどんしてくるんです。

2016/06/24

蘊蓄倉庫

そして、最新作へ――

 本書の結びは、高畑勲監督がアーティスティック・プロデューサーをつとめたスタジオジブリ最新作「レッドタートル ある島の物語」(フランスの映画会社との合作/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督)をひっさげてのカンヌ映画祭行きの話題です。本書でも触れられていますが、この作品は著者がマイケル監督のアカデミー賞短篇アニメーション賞受賞作「岸辺のふたり」(原題“Father and Daughter”)を観て、「この監督の長篇映画を観てみたい!」と思ったことからスタートしました。完成までほぼ十年かけたこの新作はカンヌ映画祭で絶賛を浴び、「ある視点」部門特別賞を受賞、日本公開は九月十七日です。宣伝コピーは、この映画に寄せた谷川俊太郎さんの詩から次の一節。

 どこから来たのか
 どこへ行くのか いのちは?

「もののけ姫」の「生きろ。」、「風立ちぬ」の「生きねば。」などからの展開を思わせて、ふと心騒ぎます。
 なお、「岸辺のふたり」はYouTubeで観ることができます。たった八分である女性の生涯を描き尽したマスターピースです。
https://www.youtube.com/watch?v=b16w5Thu05M
掲載:2016年6月24日

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