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土の中の子供

中村文則/著

539円(税込)

発売日:2007/12/21

  • 文庫

芥川賞受賞作。虐待の記憶の向こうに再生の芽を探る新世代文学。

27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離を見失った「私」は、自身の半生を呪い持てあましながらも、暴力に乱された精神の暗部にかすかな生の核心をさぐる。人間の業と希望を正面から追求し、賞賛を集めた新世代の芥川賞受賞作。著者初の短篇「蜘蛛の声」を併録。

  • 受賞
    第133回 芥川龍之介賞
目次
土の中の子供
蜘蛛の声
あとがき
解説 井口時男

書誌情報

読み仮名 ツチノナカノコドモ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 中島梨絵/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 176ページ
ISBN 978-4-10-128952-6
C-CODE 0193
整理番号 な-56-2
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 539円

著者プロフィール

中村文則

ナカムラ・フミノリ

1977(昭和52)年、愛知県生れ。福島大学卒業。2002(平成14)年、「銃」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2004年、「遮光」で野間文芸新人賞、2005年、「土の中の子供」で芥川賞、2010年、『掏摸(スリ)』で大江健三郎賞を受賞。同作の英語版『The Thief』はウォール・ストリート・ジャーナル紙で「Best Fiction of 2012」の10作品に選ばれた。2014年、日本人で初めて米文学賞「David L. Goodis 賞」を受賞。他の著作に『悪意の手記』『最後の命』『何もかも憂鬱な夜に』『世界の果て』『悪と仮面のルール』『王国』『迷宮』『惑いの森』『去年の冬、きみと別れ』『A』『教団X』がある。

小説家 中村文則公式サイト (外部リンク)

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