族長の秋 他6篇
3,080円(税込)
発売日:2007/04/27
- 書籍
独裁者の意志は悉く遂行された! 当の独裁者だけを置き去りにしたまま……。
宴席には反逆者の丸焼き。荷厄介な子供二千人を乗せて沈んだ船。売却されたカリブ海。国母たるお袋の剥製。でもお袋よ、わしが望んだことなのか? 「百年の孤独」と並ぶ高峰「族長の秋」に連なる山系。純真無垢な娼婦が、年をとりすぎた天使が、正直者のぺてん師が、人好きのする死体が、運命の混沌の糸で織りあげる人間模様。
奇跡の行商人、善人のブラカマン
幽霊船の最後の航海
無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語
この世でいちばん美しい水死人
愛の彼方の変わることなき死
族長の秋
解説
書誌情報
読み仮名 | ゾクチョウノアキホカロッペン |
---|---|
シリーズ名 | 全集・著作集 |
全集双書名 | ガルシア=マルケス全小説 |
発行形態 | 書籍 |
判型 | 四六判変型 |
頁数 | 450ページ |
ISBN | 978-4-10-509012-8 |
C-CODE | 0097 |
ジャンル | 文芸作品、評論・文学研究 |
定価 | 3,080円 |
関連コンテンツ
著者プロフィール
ガブリエル・ガルシア=マルケス
Marquez,Gabriel Garcia
(1927-2014)1927年コロンビアの小さな町アラカタカに生まれる。ボゴタ大学法学部中退。自由派の新聞「エル・エスペクタドル」の記者となり、1955年初めてヨーロッパを訪れ、ジュネーブ、ローマ、パリと各地を転々とする。1955年処女作『落葉』を出版。1959 年、カストロ政権の機関紙の編集に携わり健筆をふるう。1967年『百年の孤独』を発表、空前のベストセラーとなる。以後『族長の秋』(1975年)、『予告された殺人の記録』(1981年)、『コレラの時代の愛』(1985年)、『迷宮の将軍』(1989年)、『十二の遍歴の物語』(1992年)、『愛その他の悪霊について』(1994年)など次々と意欲作を刊行。1982年度ノーベル文学賞を受賞。
鼓直
ツヅミ・タダシ
木村榮一
キムラ・エイイチ
1943年、大阪生まれ。スペイン文学・ラテンアメリカ文学翻訳者。神戸市外国語大学イスバニア語科卒、同大学教授、学長を経て、現在、神戸市外国語大学名誉教授。主な著書に、『ドン・キホーテの独り言』、『翻訳に遊ぶ』(岩波書店)、『ラテンアメリカ十大小説』(岩波新書)など。主な訳書にコルタサル『悪魔の涎・追い求める男』(岩波文庫)、バルガス=リョサ『緑の家』(岩波文庫)『若い小説家に宛てた手紙』(新潮社)、ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』、『コレラの時代の愛』、『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』(新潮社)、『グアバの香り――ガルシア=マルケスとの対話』(岩波書店)他、多数。