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【海堂 尊『ナニワ・モンスター』刊行記念対談】

波 2011年5月号

(毎月27日発売)

105円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2011/04/27

発売日 2011/04/27
JANコード 4910068230515
定価 105円(税込)

【海堂 尊『ナニワ・モンスター』刊行記念】
対談】郷原信郎×海堂 尊/「思考停止社会」からの脱却
浮上する時が来た/杉江松恋

島田荘司『進々堂世界一周 追憶のカシュガル』
千街晶之/精神の崇高さの変奏曲

江上 剛『さらば銀行の光』
辛坊治郎/時代の証言者―江上剛の覚悟

仁木英之『先生の隠しごと―僕僕先生―』
支倉凍砂/見事な高さまで飛んだ人の地図

福田和代『タワーリング』
原田マハ/書き手を選んで生まれた物語

【船戸与一『大地の牙―満州国演義6―』刊行記念インタビュー】
船戸与一/ひとつの目標に向かうとき、日本人は強い

【渡辺淳一『あとの祭り 死なない病気』刊行記念インタビュー】
渡辺淳一/本音と勇気の生き方

高橋秀実『ご先祖様はどちら様』
関川夏央/元気に死んでおられる方々

斎藤明美『高峰秀子との仕事1 初めての原稿依頼』『高峰秀子との仕事2 忘れられないインタビュー』
操上和美/「はい、撮れました」「うん、撮れたな」

戸井十月『道、果てるまで―ユーラシア横断3万キロの日々+4大陸10万キロの記憶―』
坂田 明/世界中にできた友達

石黒 浩『どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私―』
藤井直敬/イシグロイドとわたし

「金の言いまつがい」「銀の言いまつがい」二冊同時文庫化!
【インタビュー】糸井重里/日本中すべてのトイレに「金」と「銀」

磯田道史『日本人の叡智』(新潮新書)
磯田道史/幾多の困難を前に先達は「どう生きたか」

佐々木 閑『「律」に学ぶ生き方の智慧』(新潮選書)
宮崎哲弥/仏教のサヴァイヴァル・マニュアル

中川洋吉『挫折する力―新藤兼人かく語りき―』
佐藤忠男/農民の伝統を守る律義さ

コラム
三橋曉の海外エンタ三つ巴
とんぼの本編集部通信
「考える人」─新しい時代精神に向けて

第23回日本ファンタジーノベル大賞作品募集
第8回新潮エンターテインメント大賞作品募集

連載
蓮池 薫/拉致と決断 第13回
山折哲雄/長谷川伸と日本人 第17回
三田 完/モーニングサービス 第9回
片山杜秀/未完のファシズム 第8回
小林朋道/ヒト、動物に会う 最終回
阿部和重/幼少の帝国 成熟を拒否する日本人 第6回
吉川 潮/【対談】寿限無の言い分 立川志らく(前篇)
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第14回
佐木隆三/わたしが出会った殺人者たち 第12回

編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から

編集長から

◇今月の表紙の筆蹟は、この四月に、「週刊新潮」誌上で連載中のエッセイ「あとの祭り」シリーズの最新刊『あとの祭り 死なない病気』が刊行された、渡辺淳一氏。撮影場所は、東京・渋谷のマンションにある渡辺氏の仕事場。机の上に載っているのは、現在、連載中の「あとの祭り わたしが体験した戦後」の直筆原稿です。そして、その奥に写っている可愛いブタのフィギュア。ちょうど文庫本ぐらいの大きさです。これは、単なる置物ではなく、消しゴムのカスやちょっとしたごみを吸い取ることの出来る卓上クリーナー。自宅でも使っている愛用の品ということです。
◇『高峰秀子との仕事1&2』の刊行を記念して、著者の斎藤明美氏のトークショーが、東京・池袋の新文芸坐(03―3971―9422)で、五月三日(火・祝日)一三時四〇分より開催されます。詳しくは、新文芸坐のホームページをご覧ください。
◇戸井十月氏の新刊、『道、果てるまで―ユーラシア横断3万キロの日々+4大陸10万キロの記憶―』の刊行を記念して、戸井十月氏の講演会「世界があなたを待っている~5大陸の旅が教えてくれたこと~」とサイン会が、五月一四日(土)に、東京・池袋のアムラックスホールで開催されます。第一部「チェ・ゲバラ~その眼に映った光景」(一三時~一四時三〇分)、第二部「ユーラシア大陸横断行~遥かなる天山(キルギス~中国)」(一六時三〇分~一八時)の二部構成で、書籍ご購入のうえ講演会に参加された方に、終演後、戸井氏が書籍にサイン致します。前売券は、各部券・一部二部共通券とも、五月八日二三時までローソンチケットで発売中です。内容に関するお問い合わせは、THE FREEMALL(03―5468―2062 平日一一時~一七時)まで。
◇今月号で、小林朋道氏の「ヒト、動物に会う」の連載が終了致します。ご愛読ありがとうございました。

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

波とは?

 1967(昭和42)年1月、わずか24ページ、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後という時代でした。こののち1969年に隔月刊に、1972年3月号からは月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしています。

 創刊号の目次を覗いてみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行したばかりの北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイがあって、続く「最近の一冊」では小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイで、続いての「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 創刊から55年を越え、2023(令和5)年4月号で通巻640号を迎えました。〈本好き〉のためのブックガイド誌としての情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。安部公房『笑う月』、遠藤周作『イエスの生涯』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、大江健三郎『小説のたくらみ、知の楽しみ』、池波正太郎『原っぱ』、小林信彦『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』、椎名誠『ぼくがいま、死について思うこと』、橘玲『言ってはいけない』、ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』、土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』などなど。

 現在ではページ数も増えて128ページ(時には144ページ)、定価は100円(税込)となりました。お得な定期購読も用意しております。
 これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みを続けながら、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。