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「新潮」2月新春特別号
             予価950円
             1月7日発売


若い小説家に宛てた手紙
 衰退が言われて久しかった文学を、マルケスらと共に
活性化した、ラテンアメメリカ文学の第一人者バルガス・
リョサが、書簡体形式で懇切明快に現代小説の作法を明
かした「若い小説家に宛てた手紙」二七〇枚を、特別掲
載します。小説における時間と空間、人称や視点の問題
が、実作者ならではの綿密さと、実践性に基づいて説か
れていて、作家志望者はもとより、小説を鑑賞する読者
にも、大いに役立つことでしょう。
 小説は、朝鮮出兵で囚われの身となった李朝貴族の娘
と、彼女に思いを寄せる若き大名との悲恋を絢爛と物語
る、宮本徳蔵氏「海虹妃」二四〇枚を巻頭に、矢川澄子
氏「受胎告知」、小田実氏「助ける」、車谷長吉氏「武
蔵丸」など。「二十一世紀ヘの対話」シリーズ第二弾、
山内昌之・島田雅彦・沼野充義三氏の鼎談「歴史は国境
を越えて」は、歴史のダイナミズムを叙述するための文
学的想像力の有効性を訴えます。
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)