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文学の“永遠”あるいは一九〇四年に始まったこと
「新潮」6月特大号
特別定価1300円
5月7日発売


◎日露開戦三ヵ月後の明治37年(1904)5月5日、小社創業者の佐藤義亮が「新潮」を創刊した。それから100年。今号では、創作大特集+決定版「新潮一〇〇年史」+対談+評論+特別随筆等、全548頁、永久保存版・創刊一〇〇周年記念特大号をお届けする。◎編集に際し、過去の誌面を眺める機会がしばしあった。編集部には戦後刊行の全号が揃っており、戦前の号を見るときは、資料室に足を運んだ◎明治40年頃より30余年にわたり、編集の中核を担った中村武羅夫は創刊500号記念号(昭和21年12月号)に「文壇と新潮」という随筆を寄せている。「文学の新しい問題を提供するために努力し、新人の推薦と紹介とを以て本領とし、既成の勢力の温存を計るよりも、新興勢力の推進のために力を尽して、常に文壇に新風を送ることを以て使命として来た」。◎文学的想像力は変貌しつつあるのか? その変貌が意味するものは、“隆盛”なのか、それとも“難関”なのか?――この問いは、日本近代文学の幾度もの転換期において、各時期なりの切実さとともに反復され、そして今、あらためて生々しいリアリティを感じさせる。◎文学者60余名の創造と対話から生まれた、この記念号を、文学の“永遠”を信ずる読者諸賢に捧げたい。
(編集長・矢野優)
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)