「ペリカン」の食パン(山型パン)――ジャムバターサンドにしたい


ひの&かち: はじめまして。今日は、よろしくお願いします。『パリのパン屋さん』を読んで、いますぐにでも、パリに行きたくなってしまいました(笑)。
川村: ありがとうございます! パリのパンはもちろんですが、私は日本のお惣菜パンが大好きなんです。これだけ日本のパンが並ぶと壮観。今日は楽しみです。
ひの: 一緒に試食しつつ、日本とフランスのパン、それにパン屋さんの違いについて、色々教えてください。
川村: どれも美味しそうだけど、まずは食パンを食べたい!
ひの: 今日お持ちしたのは、浅草の老舗パン屋さん「ペリカン」の山型というタイプのものです。ここは、ロールパンと食パンしか売っていないんですよ。予約の食パンが棚にずらっと並んでいて、店頭はまるで工場みたい。
川村: ふうん、かっこいい。(嗅いでみて)香りは、日本のパンっぽくないですね。
ひの: 普段、私はトーストして食べるのですが、今日は焼き立てなのでそのまま召し上がってみてください。
川村: (食べる)うーん、これは……、おうどんみたいですね! 粉自体がすごくマイルドで、お水を含んでいそう。粉の発酵力というより、食感や喉越しで勝負しているというか。実際口にしてみるととても日本らしいパンですね。フランスのパンには、ないタイプです。
かち: 日本の粉は、割とシンプルで素直な味わいのものが多い。一方、フランスの粉は、味が組み合わさっているというか、重なり合った味わいがあるように感じます。そういう粉の違いが出ているのかもしれませんね。
ひの: 食感という点では、最近の日本人は、これよりさらにもちもちした生地が好きで、スーパーで売っている食パンは、ふんわり系というか、シルキーな感じのものが流行している。でもペリカンの食パンは、それとはまた少し違うという印象です。昔から変わらず、噛みきる時の食感がしっかりしていて、日本男児的なイメージを受けるんですよね。
川村: フランスのパンと比べると、よりシンプルな味わいと、より豊かな食感を感じる。だから、おかずと組み合わせやすいパンといえるかもしれない。
かち: 同じパンといえども食べ方が全然違ってきますね。
川村: これは、卵サンドにするといいかも。あと、やっぱり日本の食パンにはバターとイチゴジャム!
ひの: 山食パンはトーストして食べたら、また全然違う味なので、今度はそれも是非試してみてください。
ペリカン
東京都台東区寿4-7-4 TEL:03-3841-4686
www.bakerpelican.com









1974年、東京生まれ。大学卒業後、渡仏。1999年、パリの料理学校“Le Cordon Bleu”(ル・コルドン・ブルー)に入学。2001年、料理・製菓・パン課程修了。主に日本の女性誌・旅行誌で、フランスおよびパリの食にまつわる記事の執筆・取材コーディネートを手掛ける。また、自身でもフランスと日本の食材をつかった独自の料理研究をすすめている。著書に、『パリのビストロ手帖』(新潮社)、『パリ発 サラダでごはん』(ポプラ社)。


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1999年にスタートしたパンサークル。以来、200回以上のイベントを開催。パン屋さん巡りやイベント開催を通して、「パンと人をつなぐ」をテーマに活動中。

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ハード系お食事パンからお惣菜パン、昔ながらの菓子パンまでなんでも大好きな“雑食系パン好き”。学生時代、初めてのパリ訪問で朝食に食べたクロワッサンとカフェオレには感動! 忘れられないパンの一つ。




ずっと変わらず好きなのはラスク。バリバリ、がりがりという食感が好きで、自称ラスク大臣。パリは何度か訪れていますが、地元の人のまねをして、お店を出たらすぐにバゲットにかぶりつくのが毎回の楽しみ。


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