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管見妄語 大いなる暗愚

藤原正彦/著

506円(税込)

発売日:2012/05/29

  • 文庫
  • 電子書籍あり

プロフェッサー藤原、今日も吠える。ギョウザから、国政の誤謬まで! 「週刊新潮」人気コラム遂に文庫化。

郵政民営化も時価会計も医療改革も市場主義万能論も米国の策略である。Jリーガーよ、紳士たれ。政治家は国民に迎合するな──国を憂えるプロフェッサー藤原は、日本人に警鐘を鳴らす一方でギョウザ、英国人の美風、文語、浮世絵、健気な教え子、ひばりの歌……素晴らしいものは褒めちぎる。勿論、自らの魅力に満ちた風貌と人格を自覚し、ハニートラップへの注意も怠りないのであった。

目次
はじめに
第一章 歴史に何を学んだか
うなだれるドイツ/三十年ぶりのローマ/豹変してケロリの国/恋愛結婚と少子化の関係/夢ばかりを与え続ける「救世主」/落ちこんだ時には/『劒岳〈点の記〉』とラブシーン/人は歴史に学ばない/自分の顔/ああ餃子/モノ作りを滅ぼす株主至上主義
第二章 日本の底力
『国家の品格』の著者の品格/文化人の世渡り術/政治家は迎合せず愚弄せず/二十センチの攻防/日本人の誇り「UKIYOE」/ガクモンにホルモンは不要/自国でノーベル賞をまかなえる国/武士道の国のサッカー/鋳物師屋のドラマ/人間みな知能犯/一引分け四連敗
第三章 政治家の役割
前提なくして結論なし/選挙の遺物/落とし所/コンプレックスが偉人を作る/世界経済は複雑怪奇/はじらいの人/父親の横顔/国民の目線/事業仕分け/立読み文化とチャタレイ夫人/箱根駅伝
第四章 人間の本質は変わらない
タックスペイヤー/年齢詐称/文語を知る幸せ/かつて「捨身」という美風があった/カティンの森/日本の「財政危機」は本当か/今夜も風呂場でひばりを歌う/大いなる暗愚/惻隠の国/海軍は善玉・陸軍は悪玉/天才の寿命
第五章 文化の力
夫のストレス、妻のストレス/白い花が好きだった/民主主義は見苦しい/「控え目」という美徳/愚かしき官僚叩き/些細なこと巨大なこと/コピー商売を恥じない国/ボロ儲け/人間の器量の測り方/美的感受性と税金/世界に覇を唱える条件
解説 辰巳琢郎

書誌情報

読み仮名 カンケンモウゴオオイナルアング
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-124811-0
C-CODE 0195
整理番号 ふ-12-11
ジャンル エッセー・随筆
定価 506円
電子書籍 価格 506円
電子書籍 配信開始日 2015/11/27

著者プロフィール

藤原正彦

フジワラ・マサヒコ

1943(昭和18)年、旧満州新京生れ。東京大学理学部数学科大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。1978年、数学者の視点から眺めた清新な留学記『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ユーモアと知性に根ざした独自の随筆スタイルを確立する。著書に『遥かなるケンブリッジ』『父の威厳 数学者の意地』『心は孤独な数学者』『国家の品格』『この国のけじめ』『名著講義』(文藝春秋読者賞受賞)『ヒコベエ』『日本人の誇り』『孤愁 サウダーデ』(新田次郎との共著、ロドリゲス通事賞受賞)『日本人の矜持』『藤原正彦、美子のぶらり歴史散歩』『国家と教養』等。新田次郎と藤原ていの次男。

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