▼Mimi Hachikai 蜂飼耳
悲惨な出来事に対して取ることができる態度は二つある。一つは忘却のかなたへ押しやること。もう一つは、心にとめて見つめること。この小説の主人公であるジャーナリストのジュリアは後者を選ぶ。戦時中にフランスで起きたユダヤ人迫害と現在の自分のあいだに、関係の糸を見いだし、失望や困難に打ち負かされることなく、それをたぐり寄せていく。悲しみを受けとめて、分かち合おうとする勇気。ユダヤ人の少女サラの足跡を求める日々がジュリアにいっそうの成熟を与える。現在はいつでも過去の土壌の上に枝を揺らす樹木だ。
▼Beth Harbison ベス・ハービソン
美しく、痛切で、圧倒的な説得力。時に読み続けるのが苦しかったけれど、どうしても本を置くことができなかった。
▼Le magazine des Livres ル・マガジーヌ・デ・リーヴル誌
ここに描かれた歴史的な出来事はすべて事実だ。私たちはサラが自分の人生を戦う姿に感動する。同時に、アメリカ人記者のジュリアがどこまでも真実を追い求め、人々の良心を呼び覚ましていくさまにも胸を打たれるのだ。
▼Jenna Blum ジェナ・ブルム
ホロコーストにまつわる恐ろしい話は全て読んだと思っていたところに、新しい本が現れ、知られざる悪行に鋭い光を当てる。『サラの鍵』はまさにそういう小説。同時に、物語が個人的な目線で語られるため、読者は涙を流さずにはいられない。そして、この物語を忘れることもできないだろう。