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遠藤文学の頂点『沈黙』、その200年後、300年後を描いた『女の一生』を辿る「感動の旅へ」、いざ出発!

遠藤周作と歩く「長崎巡礼」

遠藤周作/著、芸術新潮編集部/編

1,512円(税込)

本の仕様

発売日:2006/09/22

読み仮名 エンドウシュウサクトアルクナガサキジュンレイ
シリーズ名 とんぼの本
発行形態 書籍
判型 A5判
頁数 127ページ
ISBN 978-4-10-602149-7
C-CODE 0390
ジャンル 文学賞受賞作家、ノンフィクション
定価 1,512円

奉行所跡でロドリゴの踏絵シーンに凜とし、大浦天主堂でキクの哀しい最期に泣き、浦上村でサチ子の被爆体験に祈る――。長崎を心の故郷と呼んだ作家は、その狭い路地で、雨に濡れる街角で、何を感じ、何を考え、何を見出したのか? キリシタンゆかりの地を名文と共に辿れば、遠藤文学の新しい読み方が見えてくる……。

著者プロフィール

遠藤周作 エンドウ・シュウサク

(1923-1996)東京生まれ。幼年期を旧満州大連で過ごす。神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て1955年「白い人」で芥川賞を受賞。結核を患い何度も手術を受けながらも、旺盛な執筆活動を続けた。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品や歴史小説、戯曲、映画脚本、〈狐狸庵もの〉と称されるエッセイなど作品世界は多岐にわたる。『海と毒薬』(新潮社文学賞/毎日出版文化賞)『わたしが・棄てた・女』『沈黙』(谷崎潤一郎賞)『死海のほとり』『イエスの生涯』『キリストの誕生』(読売文学賞)『侍』(野間文芸賞)『女の一生』『スキャンダル』『深い河(ディープ・リバー)』(毎日芸術賞)『夫婦の一日』等。1995年には文化勲章を受章した。

目次

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外海町のド・ロ神父記念館を取材中の遠藤氏
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聖母の騎士修道院内に建つコルベ記念館
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転び伴天連・フェレイラが葬られた皓台寺
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弾圧、被爆。悲しい歴史を秘め、今日もにぎわう浦上天主堂
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天草の乱の原因となった島原城の内部は、なんと切支丹の資料館だった
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名作「沈黙」は、この1枚の踏絵との出会いによって生まれた
私の心の故郷
長崎切支丹三部作
一枚の踏絵から始まる旅もある
「沈黙」の舞台を歩く その1【旧外海町+大村】
トモギ村に栄光!
「沈黙」の舞台を歩く その2【西坂から本河内】
強い者も弱い者もない
「沈黙」の舞台を歩く その3【風頭山から旧外浦町】
キリストが求めたものは?
「女の一生」の舞台を歩く その1【旧浦上村】
愛と哀しみの浦上村
「女の一生」の舞台を歩く その2【丸山から大浦天主堂+大籠町】
キクの祈り
「女の一生」の舞台を歩く その3【雲仙・島原】
あたかも殉教のなきがごとく

横瀬浦 宣教師の時代そのまま
生月 かくれ切支丹の島
平戸・五島列島 ある日、遠い海から……

【コラム】
キチジローの信心戻し
転び者の気持ち
サンタマリアとキク
あん痛さば知らんやろ
昔はもっと骨があった
神さまは……善きことのみなさる
サチ子の思い
長崎切支丹マップ
享和二年肥州長崎図

キーワード

担当編集者のひとこと

遠藤周作と歩く「長崎巡礼」

 かれこれ四十年ほど前の、初夏のとある夕暮、遠藤周作は、初めて訪れた長崎の街を格別どこに行くあてもなく、歩いていた。大浦天主堂前の人混みを避け、ぶらぶらするうちに、十六番館という木造の西洋館に行き着く。時間つぶしに中に入る。そして、一枚の踏絵を見た――。

 薄暗い館内でしばらく、じっと立っていたのは、踏絵自体のためではなく、そとを囲んでいる木に、黒い足指の痕らしいものがあったためであった。足指の痕はおそらく一人の男がつけたのではなく、それを踏んだ沢山の人の足が残したにちがいなかった。(『切支丹の里』より)

 踏んだのはどんな人たちだったのか? どんな思いで踏んだのか? 私が当事者だったら踏まなかったか? いや、踏んでしまっただろうか?
 一枚の踏絵から始まる旅もある。遠藤周作は〈黒い足指の痕〉をいわばパン種にして想像をふくらませ、あの名作『沈黙』を書きはじめた。キリスト教布教の使命に燃えて日本に密入国し、やがて捕縛されるポルトガル人宣教師ロドリゴの悲劇。作家は小説の構想を練りあげながら、三カ月に一度は必ず長崎を訪れ、県下の津々浦々、切支丹の面影を訪ね歩く――。
 そうして生まれた作品『沈黙』、その精神的続編にして、200年後、300年後の長崎と隠れキリシタン(信徒たち)や宣教師の姿を描いた『女の一生』の舞台を、辿ってみよう。遠藤周作はその雨に濡れる街角で、狭い路地で、何を感じ、何を考え、何を見出したのか? もし現地へ行かれたのなら、原文を声に出して読まれることをお勧めする。作家の心を、より深く味わえるだろう。そして長崎巡礼が終わった時――、西欧、近代、キリスト教、我々日本人……、遠藤が生涯をかけて格闘した何かが、再び、見えてくるはずだ。では、出発!

2017/01/27

つなぐ本×本 つながる読書<広がる世界

激動の時代を生きた『女の一生』の舞台、長崎

弾圧、被爆。『女の一生(一部・二部)』の舞台である長崎は、悲しい歴史を秘めている。遠藤周作はその雨に濡れる街角で、狭い路地で、何を感じ、何を考え、何を見出したのか。長崎巡礼を終えた時――、西欧、近代、キリスト教、我々日本人……、遠藤が生涯をかけて格闘した何かが見えてくるだろう。

つなぐ : 037

長崎
キリスト教
遠藤文学

遠藤文学の頂点『沈黙』が生まれた舞台

初夏のとある夕暮、遠藤周作は、初めて訪れた長崎の街を格別どこに行くあてもなく、歩いていた。大浦天主堂前の人混みを避け、ぶらぶらするうちに、十六番館という木造の西洋館に行き着く。時間つぶしに中に入る。そこで見た一枚の踏絵との出会いによって、名作『沈黙』は生まれた。

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