【特集】国宝・重文ぜんぶ盛り! はにわのひみつ
芸術新潮 2024年10月号
(毎月25日発売)
発売日 | 2024/09/25 |
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JANコード | 4910033051046 |
定価 | 1,500円(税込) |
【特集】国宝・重文ぜんぶ盛り!
はにわのひみつ
\国宝・重文のひみつ/
挂甲の武人、大解剖
解説 河野正訓
国宝・重文HANI-MAP
\様式のひみつ/
魔除けから立体絵巻へ
はにわヒストリーを追え!
解説 若狭 徹
これであなたもはにわ通
4つの様式でたどる古墳と埴輪
[深掘り]第1様式
埴輪のルーツは吉備にあり
[深掘り]第2様式
新勢力の台頭と埴輪ニューウェイヴ
[深掘り]第3様式
墳丘の下の劇場、「造り出し」あらわる
[深掘り]第4様式
ついに見えた王の姿
もっと見たい! はにわーるど
1 愉快な埴輪たち
2 埴輪工場の両横綱 西の新池、東の生出塚/埴輪の仲間、木製立物/海を渡った前方後円墳
前方後円墳ができるまで
古墳にコーフン協会
まりこふん会長に聞く
埴輪がたのしい古墳BEST5
\復活のひみつ/
1400年後のリバイバル
埴輪に託された近代の夢
解説 花井久穂
展覧会案内
◆ Art News exhibition ◆
浮き世にあそび、浮き世をえがいた
英一蝶のいきいき人間讃歌
日々野克彦×高橋明也
作品×人物像でルドンに近づこう
SIDE CORE
都市の隙間を探索し、疾走する
群馬の大パトロン戸方庵のひみつ
◆ Review ◆
- ふるさかはるか・倉科光子「 大地に耳をすます 気配と手ざわり」展より
- 平田晃久
- 漆原英子「MOTコレクション」展より
- 松井えり菜
◆ Regular Features ◆
◇ 巻頭 ◇
Goods & Shop
時と光の美術館〈90〉
ダミアーニ
とんぼの手帖〈10〉
蔵は100年、主は130年
時と光の美術館SPECIAL
ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル
◇ 連載 ◇
定形外郵便〈123〉
文 堀江敏幸
三浦篤×森村泰昌
キテレツ絵画の逆襲〈3〉
日本近代洋画を見つめなおす
高橋由一への遡上
ゲスト:古田 亮
千住博の知となり肉となり〈15〉
メトロポリタン美術館が教えてくれたこと
山下裕二の
新・今月の隠し球〈33〉
深津真也(上)
福井江太郎の
駝鳥がゆく!!〈19〉
鶴岡真弓さん
幻々夢譚〈22〉
絵・文 と金
千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈116〉
◇ PICK UP ◇
movie 佐々木敦
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈51〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報
次号予告
▼芸術新潮特別企画
2024東美特別展
繭山龍泉堂/至峰堂画廊/新生堂/靖雅堂 夏目美術店/丸栄堂
中国陶磁を大きく変えた
「嘉靖」の逸品を
繭山龍泉堂で楽しむ
始めよう! NFTアートカレッジ〈7〉
Adam by GMO
日本近代洋画のミカタ〈3〉
鮮やかなる「道路山水」
ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ
GALLERY'S PLAZA
最新号PICK UP
東京国立博物館で10月16日からはじまる「特別展 はにわ」にあわせて、埴輪特集をお送りします。同館では約50年ぶりという大規模な埴輪展、その主役となるのは、国宝埴輪第1号にして、指定50年の節目を迎える《挂甲の武人》です。国宝埴輪といえば、今年、三重県の宝塚1号墳出土の埴輪群が新たに指定を受けて話題になりましたが、しかし同じ古代の土製品でも、国宝土偶ほど世に知られていないような……。というわけで、埴輪の「国宝・重文ぜんぶ盛り」を謳うこの企画が生まれました。
ちなみに国宝に指定されている埴輪はわずかに4件。数としては土偶5件とほぼ同じですが、土偶がすべて単体で指定されているのに対し、埴輪のほうは単体での指定は《挂甲の武人》のみで、あとの3件は一括での指定。そのため単体ではフィーチャーされにくく、「国宝埴輪」と言われてもピンとこないのも当然かもしれません。
とはいえ、国宝・重文埴輪を並べてみると、円筒埴輪、家、武具、人物、動物といった基本形から、猿や機を織る人物など珍品まで、かなりバラエティに富んでいて、土偶とは違う見応えがあるのも確か。誌面では、国宝・重文埴輪を一覧できるよう、4ページにぎゅっと詰め込みました。写真を掲載した埴輪については、「特別展 はにわ」への出品有無もわかるようになっているので、展覧会のお供にもぜひご利用ください。
この号の誌面
編集長から
はにわがわかれば
古代がわかる 日本美術がわかる
今や「カワイイ」の元祖的な存在としてすっかり愛されキャラ化している埴輪。同じく古代人謹製の土製品とはいえ、縄文の土偶のような霊的なオーラを纏うでなし、始皇帝陵の兵馬俑のような峻厳なリアリズムで迫るでなし、なんなんだこの低解像度なゆるい表現は……と半ばあきれつつ、しかし見つめる程にやっぱり、カ、カワイイ。
埴輪は約350年続いた古墳時代の産物です。いかに現人神だったとはいえ、一人の王様のために全長500メートル超とかの墓を造らずにはいられなかった古代人の謎のメンタリティ、社会の姿を解読する鍵を握るのがあのゆるい奴ら。というわけで、10月号の特集は、「国宝・重文ぜんぶ盛り! はにわのひみつ」をお届けします。
アートニューズでは、江戸時代の激うま絵師・英一蝶を大々的に紹介。面白いのは、埴輪特集と合わせて読むと、日本人の美的感性に潜在するひと筋の流れが見えてくる思いがするところ。実否は誌面でお確かめあれ。
芸術新潮編集長 高山れおな
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