まえがき
1 「科学の本質」はいかに形成されたか
新しい学問として生まれた科学/科学者共同体の誕生/科学者たちを動かしたものは/日本の近代科学
2 ネオタイプの科学の誕生
冊子『科学者であるということ』が示すもの/核兵器のもたらした衝撃/ネオタイプの科学の倫理/生命科学における科学者の試み/科学にとってのクライアント
3 医療における新たな制度
第三者という風穴/医療はキュアからケアへ/患者学の必要/専門家と非専門家の間の「橋渡し」
4 科学的合理性と社会的合理性
「専門家」として法廷に立つ/科学は「価値観」に立ち入らない/トランス・サイエンスの時代
5 生命倫理をめぐる試論
クローンはなぜだめなのか/歴史、立場によってちがう生命倫理のとらえかた/生命観の明確な規定のない日本/日本人の自然観とは何か/生命倫理をどのように考えたらいいか
6 安全とリスクの科学
安全を重視する社会/リスクの認知/リスクに対処する三つの方法/リスク・マネージメントがしにくい問題
7 社会における意志決定
「常識のなかの賢慮」という原則/「様子見」という原則/「転ばぬ先の杖」という原則/市民参加型技術評価
8 社会とは何か
社会の倫理における「他者」/「他者」の拡大/デモクラシーの発見/日本における「パブリック」を確立する
9 私たちにとって科学とは何か
事業仕分けで再確認されたこと/科学研究費はどうあるべきか?/科学者からの働きかけと、社会の評価/科学リテラシーを鍛えるには/科学教育の必要
おわりに 人間にとって科学とは何か
あとがき
近代科学・技術に関する出来事年表