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小林秀雄と人生を読む夕べ【その6】文学を読むIII:第5回「人形」

小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を味わっていく集いです。連続講座ですが、毎回1編ずつとりあげますので、1回だけのご参加も大歓迎です。

小林秀雄と人生を読む夕べ【その6】文学を読むIII:第5回「人形」

 日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で、人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を読み味わっていく集いです。

 ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延氏です。
 前半50分は各回の対象作品について池田氏がお話しします。後半40分は出席者全員での茶話会とし、池田氏が質問にお答えしたりしながら小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

 講座「小林秀雄と人生を読む夕べ」、4月から始まった6回シリーズ<文学を読む>の第5回は、「人形」を読みます。

「人形」は、昭和37年(1962)10月、小林秀雄60歳の秋、『朝日新聞』PR版の「四季」欄に発表されました。この欄では、「お月見」「踊り」「さくら」など、日々折々の身近な出来事が次々綴られ、後にこれらを収めた単行本『考えるヒント』はベストセラーになりましたが、「人形」はその「四季」欄で最初に発表された作品です。「ある時、私は大阪行の急行の食堂で遅い夕食を食べていた、前の席に六十格好の老人夫婦が腰を下ろした、細君は人形を抱いていた、その人形は……」400字詰め原稿用紙でいえばわずかに3枚。しかし、感動の大きさは計り知れません。小林秀雄の作品のなかでも最もよく知られた作品のひとつです。いったいこの感動はどこからくるのでしょうか――小林秀雄の文章の秘技を味わいます。

開催日時 2017年8月10日(木) 18:50〜20:30(受付開始18:30)
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko  東京都新宿区矢来町67
(東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口出てすぐ)
問い合わせ先 新潮社ラカグ室
fax:03-3266-7185 E-mail:sokoinfo@shinchosha.co.jp
URL 詳細はこちらをご覧ください。
備考 ■全2回通しチケット(茶菓つき):5,800円
■第5回 1回券(茶菓つき):3,000円
■第5回 1回券・神楽坂ブック倶楽部会員限定(茶菓つき):2,800円

著者紹介

小林秀雄コバヤシ・ヒデオ

(1902-1983)東京生れ。東京帝大仏文科卒。1929(昭和4)年、「様々なる意匠」が「改造」誌の懸賞評論二席入選。以後、「アシルと亀の子」はじめ、独創的な批評活動に入り、『私小説論』『ドストエフスキイの生活』等を刊行。戦中は「無常という事」以下、古典に関する随想を手がけ、終戦の翌年「モオツァルト」を発表。1967年、文化勲章受章。連載11年に及ぶ晩年の大作『本居宣長』(1977年刊)で日本文学大賞受賞。2002(平成14)年から2005年にかけて、新字体新かなづかい、脚注付きの全集『小林秀雄全作品』(全28集、別巻4 )が刊行された。

池田雅延イケダ・マサノブ

昭和45年、新潮社に入り、「本居宣長」をはじめとする書籍の編集を通じて小林秀雄の肉声を聞き続けた。小林亡き後も第5次、第6次「小林秀雄全集」を編集、第6次全集では本文を新字体・新かなづかいで組み、全作品に脚注を施すなどの新機軸を打ち出した。