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受賞作品
「犬とハモニカ」 江國香織
「新潮」 平成23年6月号


受賞のコメント

漠然とですが、混沌をつき抜けた先で澄んだもの、に与えられる賞だという印象を持っていて、受賞と聞いたときにはびっくりしました。そんな端正な賞をいただいてしまっていいのだろうか、と。選考会が二度行われていると知り、丁寧に読んで選んでくださったのだと思うとほんとうに光栄で、うれしいです。
「犬とハモニカ」は、去年『新潮』の「文學アジア3×2×4」という、日本、韓国、中国の三文芸誌によるプロジェクトに、「旅」というテーマを与えられて書いた小説でした。韓国と中国という外国の、自分では読めない言葉で構成された文芸誌にも掲載される、ということにわくわくし、同時に緊張もしながら――ナンダ、ニッポンノショウセツハコンナモノカ、と思われたくなかったのです――、書いた「犬とハモニカ」で、上等な賞をいただけたことは喜びで、大きな誇りです。ありがとうございます。


〔江國香織氏略歴〕
一九六四年東京生まれ。短大国文科卒業後、アメリカに一年留学。八七年「草之丞の話」で「小さな童話」大賞、八九年「409 ラドクリフ」でフェミナ賞、九二年『こうばしい日々』で坪田譲治文学賞、『きらきらひかる』で紫式部文学賞、九九年『ぼくの小鳥ちゃん』で路傍の石文学賞、二〇〇二年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、〇四年『号泣する準備はできていた』で直木賞、〇七年『がらくた』で島清恋愛文学賞、一〇年『真昼なのに昏い部屋』で中央公論文芸賞を受賞。

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