国の死に方 猿の群れからファシズムまで/片山杜秀
新潮45 2011年7月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2011/06/18 |
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JANコード | 4910049370711 |
定価 | 特別定価827円(税込) |
・中国が被災地の土地を買い漁る日/浜田和幸
・虎視眈々と尖閣を狙う中国軍の実力/加藤健二郎
・新緑と放射能のゴーストタウン/本誌取材班
・「怒れるフクシマ」という未来/清野栄一
・佐藤栄佐久前知事が語る「福島再生」/平野秀樹
・白河以北二束三文/椎根和
「石油の起源」大論争の果て/大河内直彦
◆道聴途説/外山滋比古
◆閻魔堂の吹き流し 人災、この男に尽きる/山本一力
◆名門と国家 *家達が総理を辞退してから/徳川家広
◆プロ野球血風録/坂井保之
◆過去と未来の対話 友、遠方より来る/東郷和彦
◆流された「日常」/田中和義
◆世界の学び舎 第六回*パキスタン/川畑嘉文
編集長から
の先に待ち受けるもの
思えば3・11のあの日、菅首相は国会で進退窮まっていたはずでした。総理を追い詰めた自民党・西田昌司氏による「菅直人、この薄っぺらな」、記者会見で総理に辞任を迫った阿比留瑠比氏の「さらば、人の心を持たない宰相」も読み応えあり。
このほか、明治天皇の玄孫・竹田恒泰氏による“保守からの反原発論”というべき「愛国と原発」、科学者達の亡国の野合を暴いた塩谷喜雄氏「『原子力村』に加担した『地震予知村』の大罪」は必読。特集「福島の苦悩と焦燥」は、「人類の誰もまだ見たことのない未来」に直面する福島の今を浮かび上がらせます。
バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮45とは?
「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。