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【特集】原発に炙り出された「日本」

新潮45 2011年8月号

(毎月18日発売)

特別定価827円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2011/07/16

発売日 2011/07/16
JANコード 4910049370810
定価 特別定価827円(税込)

【特集】原発に炙り出された「日本」

・「ゼロリスク信仰」から逃れられない国/武田徹
・私たちが直面した「歴史の敗北」/内山節
・人間との相性の悪さ/磯田道史
・恥じ入る気持ちなしには語れない/赤坂憲雄
・風の道の罠――バードストライク/梨木香歩
・「軍」の存在を前提にした技術/保阪正康
・「放射能」が降る絶望から生まれた詩/和合亮一
・「日常性のみの復興」に抗う/濱野智史
・SFよりも非現実的な「想定」と組織体質/長山靖生
・夢の先端技術から巨大な不人気技術へ/今野浩
・福島から未来を切り開く/大友良英
・省エネこそ最大の電源/小宮山宏

◆うろちょろするな、孫正義/大江舜

◆ヒトラーの命がけの遊び 国の死に方/片山杜秀

◆民主党、この「逆立ちした権力欲」 反・幸福論/佐伯啓思

大震災・医師たちの闘い
・新しい命がくれた覚悟/菅野武
・被災者とともに涙を流す/桑山紀彦
・あれから一度も家に帰っていない/井坂晶

◆岡本太郎の虚実を想う/横尾忠則

◆記憶の中の東北/川本三郎

◆「紙一重の命」を生き抜く/新藤兼人

【特別対談】池部良という戦後/内田樹vs.関川夏央

◆ハッキョイ、コマッタ、コマッタの大相撲/玉木正之

【達人対談】アンドロイドの達人/石黒浩vs.ビートたけし

【記者匿名座談会】まさに第二の「西山事件」?

◆諸悪の根源、民主主義/里見清一

◆松下幸之助異聞 「策謀の昭和史」外伝/岩瀬達哉

◆震災日記(四) 東電発表と混迷永田町へ募る不信/玄侑宗久

◆「共死」を想え 連載第四回 *生命衰滅のリズムに身をゆだねる/山折哲雄

◆水木しげる山脈(下)/大泉実成

◆昭和の特別な一日……最終回 *ブロードウェイがやってきた!(その4)/杉山隆男

◆人間関係愚痴話/曽野綾子

◆人生の星の時間 西園寺公望/福田和也

【巻頭コラム】風が時間を/徳岡孝夫
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆道聴途説/外山滋比古
◆閻魔堂の吹き流し *小さなクルマだが/山本一力
◆名門と国家 *「工作者」のワシントン会議/徳川家広
◆プロ野球血風録/坂井保之
◆過去と未来の対話 *台湾「日本研究」熱の背後にあるもの/東郷和彦

■書物の森

■シネマ・ブレイク

[グラビア]
◆鎮魂から復興へ/田中和義
◆世界の学び舎 第七回*タイ/川畑嘉文

編集長から

原発事故が
炙り出したもの
 原発事故をめぐってやるべきテーマは山ほどあるのですが、今月の特集では事故で顕わになった「日本社会の本質的問題」について考えてみました。題して「原発に炙り出された『日本』」。リスクに対する日本人のナイーブさを指摘した武田徹氏「『ゼロリスク信仰』から逃れられない国」をはじめ、内山節氏、磯田道史氏ら十二名の力作論考が揃いました。特に梨木香歩氏「風の道の罠――バードストライク」は、代替エネルギーとして持て囃される風力発電の問題点に鋭く迫った意欲作です。
 このほか内田樹氏と関川夏央氏による特別対談「池部良という戦後」にもご注目を。文筆家としても知られた名優・池部良を通して、日本人が「あの戦争」をどうとらえてきたか、戦後という時代を浮かび上がらせます。
 片山杜秀氏「国の死に方」、佐伯啓思氏「反・幸福論」もますます快調。政治の機能不全にうんざりの夏、思いっきり遠い射程から「民主主義」を考えてみませんか。

新潮45編集長 三重博一

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞