ホーム > 雑誌 > 雑誌詳細:新潮45 > 雑誌詳細:新潮45 2013年2月号

【特集】安倍新政権「海図なき航海」

新潮45 2013年2月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/01/18

発売日 2013/01/18
JANコード 4910049370230
定価 880円(税込)

【特集】安倍新政権「海図なき航海」

◆大それた変化を言い募るより/木田元

◆われら国民、新政権に何を期すべきか/青山繁晴

◆それでもインフレはやってこない/榊原英資

◆山本一太だけが気がかりである/二井宏

◆参院選までもつのか「日本維新の会」の内情/太田康

◆「脱原発」への絶望の後で/武田徹

◆海外メディアはどう見ているか/酒井信

◆僕の選挙観察日記/古市憲寿

◆ネット世論を「可視化」せよ!/濱野智史

◆「安倍・麻生連立内閣」顔ぶれ総点検/記者匿名座談会

政治家の器は「答え方」でわかります/池上彰

[現代史発掘]「沖縄も中国領だ」と周恩来は考えていた/有馬哲夫

◆尖閣諸島には「海洋保護区」宣言を/山田吉彦
 国境再考 いまそこで何が起きているか〈2〉


◆大統領選でも解消しない韓国の閉塞感/金惠京

◆『遺体』それからの物語(上)/石井光太

◆「名芝居」七番勝負/春日太一
 時代劇が廃れた本当の理由 番外編


追悼・小沢昭一「銭を取れる藝」という原点/矢野誠一

◆そんなにいいのかオリンピック/小田嶋隆

【対談】「嫉妬デモクラシー」のなれの果て
竹内洋×片山杜秀

【対談】二大剣術宗家が語る「武士道」の本質
柳生耕一×笹森建美

◆製薬会社と医者が「うつ病」を作り出している/野田正彰

◆依存行為を助長する「イネーブラー」な人たち/速水結衣

◆思考停止の誘惑 「惰性」の研究 その3/里見清一

◆生誕200年 歴史を動かしたワーグナーの「魔力」/本間ひろむ

◆メッセージなんて「くそ食らえ」
 『自縄自縛の私』監督インタビュー/竹中直人


◆『日本書紀』はどのように創られたか〈2〉/岡田英弘
 神武天皇と天照大神は七世紀に出現した


◆人生はベンチャーだ〈2〉 能天気を武器にする/岩瀬大輔

◆シリーズ ぼくらのベストセラー〈2〉 「科学」と「学習」/本橋信宏

◆女が女に出会うとき〈7〉 変わりゆく私/小島慶子

◆石の虚塔〈14〉 藤村新一の「大発見」/上原善広

◆昭和の子供だ君たちも〈15〉/坪内祐三

◆歌謡曲が聴こえる〈9〉/片岡義男
 1962年のタイム・カプセルに納まったヒット曲


◆名門と国家[第二部]〈11〉 反日暴動の中で/徳川家広

◆浮浪児1945 彼らはどこへ消えたか〈10〉 同棲生活/石井光太

◆思惟の畔にて〈3〉 『私の心の遍歴』清水幾太郎/福田和也

◆日本国の形式〈6〉 ゴジラの批評性/片山杜秀

◆反・幸福論〈26〉 「国民主権」という摩訶不思議/佐伯啓思

【達人対談】
「運動音痴」なんて存在しない
スポーツ科学の達人/深代千之vs.ビートたけし

◆[扉]氷柱/高木亮
◆地球生き物語17 オオハクチョウ/福田幸広

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆右顧左眄/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆おとこのるつぼ *好かれる理由/群ようこ
◆イマイマイズム見聞録 *天皇誕生日の一般参賀/今井舞

◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選〈16〉/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA・EXHIBITION
[読書日記]小川真司
[インタビュー]鈴木翔

編集長から

もう後がない
 第二次安倍内閣は挙党態勢でまずは順調にスタート、経済再生を最優先に盛り沢山のメニューが並びます。それ自体は歓迎すべきことですが、問題は再生への「解」も「処方箋」もそう単純ではないことです。三十年前、変動相場制移行後の世界経済を「海図なき航海」と評したのは後の日銀総裁・速水優氏ですが、日銀の独立性にこだわった、今日では安倍総理の論敵というべき人の言葉が、皮肉にもより切実に響きます。「海図なき」どころか五里霧中の海を、とにかく舵取りを誤らないで欲しい。党内外で対抗勢力が消えた今、もはや後がないのです。寸分の間違いも許されないことを自覚していただきたい。今月はそんな思いの特集です(「安倍新政権「海図なき航海」)。
 このほか、今回の選挙を社会史的な観点から論じた竹内洋・片山杜秀対談、池上彰「政治家の器は『答え方』でわかります」、有馬哲夫「『沖縄も中国領だ』と周恩来は考えていた」など、必読多数。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2013年2月号より)

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞