覚悟するということ――序に代えて
第一章 時代を見すえる
時代は地獄に近づいている。資本主義が断末魔の叫びをあげ、あらゆることが下降していくなか、「命の実感」が薄らいでいる。
第二章 人生は憂鬱である
どこの国でも、いつの時代であっても、だれの内にも棲みつづけているもの。人が生まれながらに抱えた「悲苦」を見つめなおす。
第三章 下山の哲学を持つ
権利とは、何かを保障されることではない。安心・安全はありえない。下りゆく現代、自分を見つめる「哲学」が必要ではないか。
第四章 日本人に洋魂は持てない
神はあるのか。罪とは何か――。その答えは、洋の東西で根本的にちがう。二十一世紀にこそ生かされるべき日本人の心性とは。
第五章 他力の風にまかせること
人間は、生と死のあいだで引き裂かれた存在である。不条理で、ままならない日々を生きるために、「他力」という意味を知る。
第六章 老いとは熟成である
アンチ・エイジングはあり得ない。だが、老いることは人間が熟成してゆく過程なのだ。「玄なる世界」で豊かに変わる関係性を知る。
最終章 人間の覚悟
いかに生きるか、ではなく、生きて在ること。そのことにこそ価値がある。その思いが、私たちの唯一にして不滅の光明である。