第2回R-18文学賞 選評―山本文緒氏
本年は昨年より1編多い7作が最終候補に挙がり、文章力という点では全体的に上がっていたが、これといって突出した作品が見あたらず、大賞に該当するものはなしという残念な結果になりました。
全編を通して、官能部分の描写はみなさん大変に工夫されお上手なのに、肝心の小説としての完成度や深みに欠け、良くも悪くも「投げやりさ」のようなものを私は感じました。それぞれ違うストーリーなのに、一読後にどれがどれやら思い出せない、という似たような何か、選考会時に角田さんが「セックスとプラトニックのバランス」のようなことを仰っており、なるほど、体と心の関係性の話が多かったなと気がつきました。 |