story
有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。はじめは、微妙なバランスを保っていた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは――。著者、最新作!
character

沢口 喜久江
有名料理研究家。そのレシピは、幅広い年齢層の人気を獲得している。料理本や料理教室も人気で、ウェブ連載のエッセイも持ち、スタッフからも慕われている。50歳。

沢口 太郎
喜久江の夫で、10歳年下。キタロー・サワグチ名義でイラストレーターの仕事をしている。

和泉 桃子
35歳。短大の食物栄養科を出た後、友人のケータリングサーヴィスの会社を手伝っていたが、喜久江の助手となる。
書籍情報
profile
山田詠美(ヤマダ・エイミ)
1959(昭和34)年、東京生れ。明治大学文学部中退。1985年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。1987年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、1989年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、1991年『トラッシュ』で女流文学賞、1996年『アニマル・ロジック』で泉鏡花賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、2005年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、2012年『ジェントルマン』で野間文芸賞、2016年「生鮮てるてる坊主」で川端康成賞受賞。『ぼくは勉強ができない』『学問』等、著書多数。2003年から芥川賞選考委員。
著者メッセージ
「ここは今から(非)倫理です」と、いう感じで…笑。
人間の数だけある倫理と(非)倫理のありかたをどうか存分に楽しんでください!
損はさせないよ…笑!!