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創刊60周年記念特集

小説新潮 2007年8月号

(毎月22日発売)

817円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2007/07/21

発売日 2007/07/21
JANコード 4910047010879
定価 817円(税込)

【創刊六十周年記念特集 歴史をつくった作家と作品】
「小説新潮」初登場を飾った名作短篇十選
◆田村泰次郎/不良少女
――酒を飲む、男と遊ぶ……その代償は?
◆三島由紀夫/侍童
――年上の未亡人は、少年にとって美しすぎた
◆井上 靖/七人の紳士
――財界を震撼させた、凶悪犯の実の親探し
◆坂口安吾/舞踏会殺人事件
――明治開化、勝海舟と結城新十郎の推理合戦
◆永井龍男/新涼
――夜の東京で突然声をかけてきた女の正体は
◆新田次郎/喧嘩祭
――伝統の祭りで、大喧嘩を企てる者が……
◆星 新一/すばらしい食事
――ビフテキとブランデーに手を出すな!
◆笹沢左保/純愛碑
――女の愛などみせかけにすぎない
◆吉村 昭/霊柩車
――親友を自殺に追い込んだのは俺なのか
◆川上宗薫/素敵な鼻つまみ
――連れ込みホテルで課長とあの子を見た僕は

【対談】
◆池波正太郎×江國 滋/現代立腹帖
――変わり果てた「腹立たしい東京」に喝!
【エッセイ】
◆遠藤周作/困った虫
――ぼくの数々の失敗は、すべてあの虫のせいなのだ
◆宇野千代/私の積極的養生法
――人生を満喫した女流作家の、「とことん確信」のススメ
◆松本清張/創作「ヒント帖」から
――タクシー、百科辞典、万葉集……、清張作品の「発想の秘密」公開
◆司馬遼太郎/若いころの池波さん
――同年、大阪に生まれた作家が回想する、江戸っ子作家の人柄
◆藤沢周平/帰省
――死の二年前、故郷・鶴岡への帰省で目にした風景
【対談】
◆吉行淳之介×山口 瞳/老イテ益ゝ耄碌
――気ままに語る、老いと「こんにゃく」

【渾身のノンフィクション】
◆斎藤由香/猛女とよばれた淑女
――祖母・齋藤輝子の生き方

【読切シリーズ】
◆阿刀田 高/夜に飛ぶ
――妻のいない夜の密かな楽しみ
◆北原亞以子/かがやける明日―慶次郎縁側日記―
――昇進を噂される晃之助の悩みは
◆乃南アサ/アーユーハッピー?「あすは我が身の刑法入門」
――この人となら幸せになれる?
◆石田衣良/クラインの妖精 6TEEN
――謎のメールの少女が、実は

【短期集中連載】
◆海堂 尊/ジーン・ワルツ
◆あさのあつこ/ぬばたま

【特集 ミシュランなんかこわくない!】
◆山本一力/池波正太郎の愛した店
【インタビュー】
◆山本益博/ミシュラン東京版大胆予想「星の料理人」を探せ!
◆勝見洋一、聞き手・和知 徹/私だけが知っている「ミシュラン」のウラのウラ
【各ジャンル独断ガイド「俺ミシュラン」】
◆水野仁輔/「愛と秘技」あるインドカレー
◆『酒とつまみ』編集部/安い、旨い、近い、俺の満足居酒屋
◆向笠千恵子/一度は食べたい日本の名「朝ごはん」
◆塩田ミチル/取り寄せで三ツ星の味
◆芝田山 康/厳選七大スイーツ土俵入り

◆筒井ともみ/読んで楽しく、作って幸せ 作家のレシピを味わう
◆桜庭一樹、楡 周平、松井今朝子、二階堂正宏/わたしの食卓日記
◆野瀬泰申/決定版 B-1グランプリ潜入ルポ ご当地グルメに気をつけろ

【好評連載小説】
佐々木 譲/警官の血(最終回)
西村京太郎/阿蘇・ねずみを殺せ
赤川次郎/天国と地獄
宮部みゆき/ソロモンの偽証
高橋克彦/鬼哭鬼九郎

立川談志、吉川 潮/談志一代記
椎名 誠/麺の甲子園
黒柳徹子/小さいときから考えてきたこと
【連載エッセイ】
柴門ふみ/恋のタネ
佐藤 優/功利主義者の読書術
山本益博/マスヒロのあくび指南
山田詠美/アンコ椿は熱血ポンちゃん
河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負

第十九回「日本ファンタジーノベル大賞」候補作発表
第三回「新潮エンターテインメント大賞」中間結果発表
第四回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項
川柳うきよ大学/小沢昭一
次号予告

編集長から

歴史をつくった作家と作品
「小説新潮」は戦後まもない一九四七年(昭和二十二年)に創刊された。それから六十年、数多の作家が個性的な作品で誌面を飾り、歴史をつくってきた。
 のちの文豪も出発当初から大家だったわけではない。今月の「創刊六十周年記念特集」では、三島由紀夫から星新一、吉村昭まで、本誌初登場時の小説を十篇、再録する。既に風格を備え、時に初々しい「デビュー作」をお楽しみいただきたい。
 小説と並ぶ本誌の両輪である読物も、座談の名手による貴重な対談と、作家の素顔が窺えるエッセイを選りすぐった。時代に彩られた、六十年間のベスト・オブ・ベストである。
 情報特集は「ミシュランなんかこわくない!」。今秋刊行の東京版に合わせた、食の大特集である。山本益博氏による三ツ星レストラン徹底予想、勝見洋一氏が教える「ミシュランのウラのウラ」、独断ガイド「俺ミシュラン」に山本一力氏の「池波正太郎の愛した店」と、こちらも盛り沢山。


小説新潮編集長 高澤恒夫

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞