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小説特集:ジョン・レノンが撃たれた日

小説新潮 2007年12月号

(毎月22日発売)

817円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2007/11/22

発売日 2007/11/22
JANコード 4910047011272
定価 817円(税込)

【小説特集:ジョン・レノンが撃たれた日】
◆蓮見圭一/駐車場の話
――彼女のアパートの窓からは暗い灯りだけが見えた
◆小路幸也/J
――愛とは、生きることだ。私は教室を飛び出した
◆薬丸 岳/スターティング・オーバー
――一枚のレコードを道標に、出奔した亡き父を訪ねる旅
◆諸田玲子/シチュー
――祐子の彼は「レノンに捧げた指」を持っている

【エッセイ】
◆藤田宜永/ワンス・アポン・ア・タイム
◆大崎善生/ジョン・レノンが撃たれたよ

【特集:作家になる道】
【インタビュー】
◆伊坂幸太郎/直球とブーメランと逆サイと
◆辻村深月/「夜明け前」を越えて
◆万城目 学/門の向こうには、なんにもなかった
◆道尾秀介/感情を描くために、ミステリーを書く
◆西 加奈子/生理痛みたいにしんどいけれど

【アンケート】私たちは新人だった
◆安部龍太郎/長部日出雄/出久根達郎/坂東眞砂子/山本一力

【特別対談】一枚の絵葉書から大長篇を
◆浅田次郎×小池真理子

【新鋭短篇&インタビュー】
◆唯野未歩子/きみと澄むこと
――それは、俺にとって創作と同じくらいの衝動と意志がある行為
◆瀧羽麻子/午前4時のチョコレートケーキ
――ちぐはぐな三人家族を繋げるのは、何気ない日々の食事なのだ
◆原田マハ/楽園の破片
――やがて始まる濃密な時間を前に楽園の入り口へ二人で歩いた夜

◆新人賞下読み委員覆面座談会
――こんな原稿、読みたくない!

◆土田みき/あなたが小説家になるために
――小説教室の選び方から主要文学賞一覧まで

【潜入ルポ】
◆多田文明/自費出版のホントのトコロ

【新連載】
〈待望の「しゃばけ」シリーズ読切〉
◆畠中 恵/いっちばん
――摩訶不思議な妖たちに守られる江戸は大店の病弱な若だんなの冒険譚
◆熊谷達也/X橋の虹
――空襲により焦土と化した仙台に、一人で生きる少年を描く渾身の長篇

【読切シリーズ】
◆北原亞以子/どんぐり―慶次郎縁側日記―
――この江戸で人並の暮らしをしてみたい。おゆきの望みを知る浅次は…
◆乃南アサ/春待月―あすは我が身の刑法入門―
――今や日常的な犯罪。あなたの傍にもいるかもしれない――ストーカー
◆恒川光太郎/くさのゆめがたり―美奥の物語―
――たどりついたのは穏やかな人々の住む里。だが、そこにも悪意は満ちていた

【短期集中連載】
◆海堂 尊/ジーン・ワルツ(最終回)

【集中連載評伝】
◆斎藤由香/猛女とよばれた淑女(最終回)
――祖母・齋藤輝子の生き方

◆重松 清/ゼツメツ少年 第三回

【好評連載小説】
西村京太郎/阿蘇・ねずみを殺せ(最終回)
赤川次郎/天国と地獄
宮部みゆき/ソロモンの偽証
高橋克彦/鬼哭鬼九郎
【連載エッセイ】
柴門ふみ/恋のタネ
佐藤 優/功利主義者の読書術
山田詠美/アンコ椿は熱血ポンちゃん
山本益博/マスヒロのあくび指南
河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負
フジモトマサル/終電車ならとっくに行ってしまった
太田和彦/居酒屋百名山

第四回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項
川柳うきよ大学/小沢昭一
次号予告

編集長から

あの日、あなたはどこにいましたか?
 一九八〇年十二月八日、ビートルズの中心メンバーのひとりだったジョン・レノンは、自宅のあるニューヨークのダコタハウスの玄関先で銃撃された。妻・オノヨーコの眼前での出来事だった。
 ――あの日、ニュースに接したとき、あなたはどこで何をしていましたか?
 そんな設問から生まれた特集が「ジョン・レノンが撃たれた日」。蓮見圭一、小路幸也、薬丸岳、諸田玲子の諸氏が、それぞれのイマジネーションで「あったかもしれない」あの日を描き、藤田宜永氏と大崎善生氏が自身の「あの日」を回想する。
 もう一つの特集は「作家になる道」。伊坂幸太郎氏を始めとする若手作家五大インタビューと新鋭三人の短篇、特別対談として浅田次郎氏と小池真理子氏が小説家として立つまでの道のりを語り合う。新人賞下読み委員覆面座談会と、最近とかくにぎやかな自費出版の「ホントのトコロ」を探る潜入ルポも興味津々。


小説新潮編集長 高澤恒夫

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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