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「Q.王弁と僕僕のモデルはだれですか?」

こんにちは。
そろそろ『先生の隠しごと』と『さびしい女神』の増刷分が、書店さんに届いているころじゃないかしら。
「売り切れで買えなかった」「探したけど置いてある書店がみつからなかった」というみなさん、『先生の隠しごと』は二度目の増刷も決定していますので(この分は5月末に配本です)、これでだいぶ見つけていただきやすくなると思います。ごめんよぉ。


さて、本日は島根県松江市の中学生M.Mさんからお寄せいただいた、「王弁と僕僕のモデルはだれですか」という質問にお答えします。仁木さんに聞いてみたところ……。

僕僕先生と王弁くんのモデルですか。それはですね、中国の北宋時代(960年 - 1127年)にまとめられた『太平広記』という書物の中に、「僕僕先生」という短い文章が収められているんです。 『太平広記』は、神仙のことなど中国の古い不思議なお話をたくさん集めたものですが、この「僕僕先生」もすごく奇妙で、オチとかもあるようなないような……。

これだけ。たった1ページくらいしかなかったはずです。でも、なんだかすごく面白くて、ずっと記憶に残っていました。仙人に興味を持つ父と息子というのが、王弁くんと彼のお父さんの王滔さん。『太平広記』の中でも同じ名前です。あと、女子としての僕僕のモデルは、言えない。笑

……だ、そうです。もう先生、激しいんだから。


たった1ページの話から小説にしちゃった仁木さんって、かなりすごいかも。妄想キングだね。
あと、担当編集者の立場から言わせてもらえれば、王弁くんのキャラは仁木さんに近いです。早とちりが多いところとか。
僕僕さんについては、きっと中学生のころに好きだった女の子のイメージとかで出来上がっているんでしょうから、深く追究しないであげましょう。


そうだ。
バラしちゃいますが、『先生の隠しごと』の一番最初のアイディアが仁木さんから出てきた時、仁木さんは「彼女の昔の彼氏に会った男の気持ちを書く!」となぜか凛々しく宣言したのでした。
何があったんだよ仁木さん、辛いのか? と、私が思わず言葉を失ったのは、申し上げるまでもありません。いま振り返ってみると、王弁と僕僕と拠比の関係として生かされていますね。
(拠比? 拠比って、人間じゃなくて剣だよね? と疑問に思ったみなさん、ふっふっふっ……『先生の隠しごと』を読みたまえ。僕僕シリーズは常に進化しているのだよ)


M.Mさん、こんなところです。お名前はイニシャルにしといたよ。
ご感想ありがとうございました。(N)

2011年5月19日