第17回受賞作品
受賞の言葉
友近賞受賞

受賞の言葉
読休中の方たちへ
「子供が生まれてから、本を読めなくなったわ。長いのとか、重いのは特に……」
ママ友が淋しそうな表情でぽつんともらしたこの言葉に、書き手としてはNOと言わなければいけなかったのだと思う。でも、読み手としての私が「わかる!」と思いっきり頷いてしまっていた。
誰でも、心や体が忙しすぎるとき、読みたくても読めなくなることがあるのだと感じた。そして書き手として、彼女のような人にそっと寄り添う話を書いてみたい、と強く思った。
そのとき、この賞のことを思い出した。
「女性のために、女性に寄り添った話を!」そう思って書いた『アップル・デイズ』をWeb投票という形で沢山の方に読んでいただけたこと。友近さんが選んでくださって、さらに遠くまで届けられる可能性がうまれたこと……。
どれだけ感謝しても足りません。嬉しすぎる! 本当にありがとうございます。今の気持ちのまま、また頑張っていきたいと思います。